明石市役所内に盗聴器見つからず 泉・前市長のX投稿巡り、情報漏れ指摘され市調査

委員会に臨む丸谷聡子市長(手前右から2人目)、高橋啓介政策局長(同3人目)ら=明石市役所

 兵庫県明石市は5日、市役所庁舎内で実施した調査の結果、盗聴器は見つからなかったと発表した。旧明石市立図書館の跡地利用に関し斎藤元彦知事と丸谷聡子市長が話した電話について、前市長の泉房穂氏がX(旧ツイッター)で発信した問題で、泉氏に情報が漏れた経緯を確認するために調査した。市議会の総務常任委員会で明らかにした。

 市によると、調査は閉庁日の10月1日、専門業者が実施。電話のやりとりがあった応接室のほか、市長室周辺なども調べたが、盗聴器は見つからなかったという。

 同委員会での市の説明によると、丸谷市長は9月11日午後、庁舎内の応接室で斎藤知事からの電話を受け、受話器で会話。部屋には高橋啓介政策局長だけがいた。高橋局長はその後、同日朝からXに県を批判する内容を連投していた泉氏に電話し、投稿をやめるよう依頼。その際も「知事との電話の件は話さなかった」と説明した。丸谷市長も「泉氏とは話していない」と本会議で答弁している。

 調査は一部の委員が「2人でなければ盗聴器がある可能性もある。しっかり調べなければ県の信頼は回復できない」と主張したため市が実施した。(松本寿美子)

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