「どの国も審判とVARが主役に」世紀の誤審、グアルディオラ監督がリバプールを擁護「そしてアカデミー賞は…」

「もっと謙虚に、選手たちにやるべきことをやらせれば、彼ら(審判団)は良くなるだろう」

[プレミアリーグ 7節] トッテナム 2-1 リバプール/2023年10月1日1:30(現地17:30)/トッテナム・ホットスパー・スタジアム

イングランド・プレミアリーグ7節、トッテナム・ホットスパーFCが後半アディショナルタイムのオウンゴールで2-1として、2人退場者を出したリバプールFCとの無敗対決を制した。

ルイス・ディアスが背後を突いて決めたゴールが当初、オフサイドと判定された。しかしVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックにより明らかに「オンサイド」で、ノーファウルであることが分かるオフサイドラインチェック(2Dで完了)の映像も世界中に中継された。

ところが、VARが「パーフェクト(=間違いなく/オンサイド)」と伝えたのを、主審は当初判定された通りの「オフサイドで問題ない」と誤って認識。そのままプレーを再開させてしまい、まさかの伝達ミスにより、ディアスのゴールは認められなかった。

PGMOL(イングランドのプロサッカー審判協会)は「重大な人的ミスがあった」とこの誤審を認めた。

この問題は、プレミアリーグ全体(あるいは世界中)に波紋を広げている。

『フットボール・トランスファー』によると、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督はこの件について、「彼らは一番の担い手が選手とゲームそのものにあるシステムを改めて見つけなければならない。プレミアリーグだけでなく、どの国でも審判とVARが主役だ。『そしてオスカー(アカデミー賞)は…』(映画のタイトル)だ」と指摘し、次のように続けている。

「彼ら(審判)は一歩退かなければいけない。もっと謙虚に、選手たちにやるべきことをやらせれば、彼らは良くなるだろう」

そしてスペイン人指揮官は「何よりリバプールがどれほど動揺しているのか、そこは理解できる。誰もが自分が間違いを犯したことを知っていて、リバプールがその大きな結果を被った。別のクラブがそうなる可能性もあり、審判団の責任者が何をすべきか決めるはずで、私たちはそれに従うつもりだ」と、ライバルチームのことを慮っていた。

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大誤審が起きる場合、今回のように、普段ではあり得ない“うっかりミス”がいくつか重なった時にほとんど起きている。ただ、主審が勘違いと見せかけてVARの判断を意図的に解釈できてしまう可能性があると、八百長などにもつながりかねず、今後さらに議論を呼びそうだ。

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