山下智久、日本人初の名誉ソムリエを授賞!「ワインに恋をしてしまって、セラーも購入してコレクションしています」

Huluで独占配信中のHuluオリジナル「神の雫/Drops of God」の配信を記念した日仏文化交流イベントが東京・フランス大使公邸で行われ、主演の山下智久、フィリップ・セトン駐日フランス大使、原作の亜樹直氏(樹林ゆう子氏と樹林伸氏の共同ペンネーム)、製作総指揮のクラウス・ジマーマン氏が出席した。

山下の海外ドラマ初主演作となる「神の雫/Drops of God」は、全世界でシリーズ累計1500万部を売り上げ、ワインブームを巻き起こした人気漫画「神の雫」を実写ドラマ化。原作漫画の主人公・神咲雫をフランス人女性・カミーユ(フルール・ジェフリエ)に置き換え、山下が演じる若きワイン評論家・遠峰一青を“新たな主人公”に据えるという大胆なアレンジに挑戦している。“世界最大のワインコレクション”の相続権をめぐり、ワインに運命を翻弄(ほんろう)される男女を軸とする人間関係を、細やかに描き出している。

登壇した山下は「このようなフランス大使館で、フランスで撮影してきた本作を紹介できることを光栄に思っています」と笑顔であいさつ。作品を見ての感想を問われ、セトン駐日大使は「全話拝見しました。実は続きを早く見たくて、徹夜してしまうほど面白かった。ワインや家族ミステリー、ワインのテイスティングに関してもスリリングな表現がとても面白かったです」と魅了されたことを明かした。

足掛け6年の末に実現したということで、原作はフランスでも高い人気を誇っているが、フランスを舞台に描くことについて、ジマーマン氏は「まずはワインに関する話がこんなに複雑に表現され、想像できない話を生み出したことが日本のスピリットです」と同席した亜樹直氏への敬意を語り、「日本とフランスの共通の認識に、食やお酒に対しての最高のものを目指していることだと思っています。それが本作ではワインを通して表現されていると思います」とコメント。続けて、Hulu Japanとの共同製作については「企画は困難なものに思えましたが、Hulu Japanに相談したところ即決で話に乗ってくれた。素晴らしいパートナーとして信頼関係を築くことができました。共同製作ができたことは、私にとっても大きな喜びです」と笑顔で語った。

ドラマの撮影は、フランスやタイなどでも行われた。約10カ月にもおよぶ海外での長期撮影は自身にとって初めてだったという山下は「撮影に入る前は、言葉もカルチャーも違うので緊張していましたが、現場のスタッフに本当に温かく迎えていただいて。朝はハグとキスから始まるんです。フランスには1人で滞在していたのですが、スタッフに励ましていただきました。週末は必ず、みんなでごはんを食べに行ったり、ワインを飲んだり、家族のように過ごして、いい関係を築けたと思っています」と撮影の日々を振り返った。

加えて、撮影前には日本でワインの授業を受けて知識をつけて臨み、現地でも多くのレストランに足を運んだことを明かし、「有名なソムリエの方におすすめのワインを教えてもらいながら、人生で一番ワインを飲みました。僕自身もワインに恋をしてしまって、日本に帰国してすぐにセラーも購入してコレクションしています」とエピソードを披露。撮影期間中は味覚や嗅覚を敏感にするためにカロリー制限をして撮影に臨んだそうで「糖分はワインで摂っていました!」と話し、会場の笑いを誘った。

イベントでは、山下が「秋を感じさせる食材で」とリクエストし、フランス大使公邸料理長のセバスチャン・マルタン氏が手掛けた特別メニューを紹介。ムール貝とフランス産のポルチーニ茸、フレッシュチーズを使用した料理に名前をつけることになった山下は、少し戸惑った表情を見せながらも「海と山の花の雫」と作品のタイトルに掛けて命名。料理はイベント後に行われたカクテルパーティーで、ゲストたちにも振る舞われた。

さらに、「神の雫」を世界的成功に導き、フランスの食文化やワインのテイスティング文化を一般に広めた功績が認められ、山下、亜樹直氏がフランスソムリエ協会から名誉マスター・ソムリエ認定証とバッジを授与される一幕も。協会に所属するプロフェッショナルなソムリエに授与・表彰している称号だが、日本人の授賞は史上初、フランス国外で授与されるのも今回が初となる。

山下は「とても光栄です。この称号に恥じることなく、ワインの知識、探求心を持って、日本とフランスの架け橋になれるように勉強をしていきたい。 感謝の気持ちでいっぱいです」と感無量の様子で、抱負を語った。

© 株式会社東京ニュース通信社