クマ3頭駆除「住民の安全考慮」 秋田・美郷町、共生という課題も

捕獲されたクマを移送するトラック=5日午前、秋田県美郷町

 作業小屋に入り込んだクマ3頭を駆除した秋田県美郷町は5日、取材に対し「住民の安全を考慮し、有害鳥獣として駆除した」と説明した。今年は県全域でクマの出没が相次ぎ、県警によると、クマに襲われてけがをした人は過去最多の30人に上る。一方、美郷町には「駆除しないで」との電話が多数かかってきたといい、クマと人との共生という課題も浮かんだ。

 町によると、捕獲したクマ3頭は5日午前、地元猟友会に依頼して駆除した。人里に現れたクマは山に放してもまた戻ってくる恐れがあるほか、作業小屋の付近には認定こども園があり、住民や保護者らの不安感が強いことも背景にある。

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