空港地上業務に採用した半分離職 不安定な職種イメージと低賃金

利用客らで混雑する関西空港の国内線フロア=2021年

 国土交通省は5日、各地の空港で機体誘導などの地上業務に当たる職員のうち4~8月に離職した人が、同期間の採用者数の半分に相当する1760人だったとの調査結果を公表した。各社が採用を進める一方、離職に歯止めがかからない現状が明らかになった。空港職員の確保策を検討する有識者会議で示した。

 地上業務職員は新型コロナウイルス禍で大きく減った。航空需要に左右される不安定な職種とのイメージや賃金水準の低さなどから、今も敬遠される傾向が続いている。

 調査は機体誘導や搭乗手続きを担う全国の主要61社に行った。4~8月の採用者は3619人。8月は離職者数が採用者数を上回った。

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