【MLB】23年ぶりのワールドシリーズ連覇へ アストロズがポストシーズンに登場

写真:23年ぶりのワールドシリーズ連覇へ

10月7日(日本時間8日)、いよいよ昨シーズンの王者アストロズがポストシーズンに登場する。今年は、春先からレンジャーズの勢いがすさまじく、このままア・リーグ西地区で優勝を果たすだろうというのが大方の見方だった。しかし、レンジャーズはシーズン終盤になるにつれ失速し、アストロズが猛追する形で3年連続のア・リーグ西地区優勝を決めた。

今年のアストロズは、世界一になった昨シーズンに引き続いて安定した戦力が整っていた。投手陣では、エースとしてチームを支えてきたジャスティン・バーランダーがFAでニューヨーク・メッツに移籍したものの、昨シーズンに17勝を挙げたフランバー・バルデス、11勝を挙げたクリスチャン・ハビアーなど多くの実績ある先発投手がおり、救援投手にもライアン・プレスリーやブライアン・アブレイユといった安定感のある投手が多くいた。打者を見ても、カイル・タッカーやヨーダン・アルバレスといった球界を代表する選手が多くそろっていた。数少ない不安材料は、シーズン開幕前のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で右手親指を骨折したホセ・アルトゥーベの不在くらいであっただろう。

アストロズは、シーズン開幕後からチームとして安定した成績を残し続けていた。オールスターブレイク前は50勝41敗、その後は40勝31敗と1年間を通して安定していたことがわかる。中でも大きかったのは、昨シーズンまでチームに在籍していたジャスティン・バーランダーの復帰である。アストロズ復帰後には7勝3敗の成績を残しており、結果的にはチーム最多の13勝を挙げた。打者の中で光る活躍をしたのは、カイル・タッカーだ。ケガによる離脱もなく、チームで2番目に多い157試合に出場し、打率や打点、盗塁などでチームトップの成績を残している。

強いチームの躍進には若手の活躍がつきものである。昨年はジェレミー・ペーニャが新人にもかかわらず、リーグチャンピオンシップMVPとワールドシリーズMVPを獲得し、チームを世界一に導いた。今年は、投手のJ・P・フランスが新人ながらチームを支えた。5月12日の試合でメジャー初勝利を挙げると、ローテーションを守り切って11勝を挙げた。新人として堂々たる成績である。

アストロズは、結果として3年連続のア・リーグ西地区優勝を成し遂げたが、あくまで彼らが目指すは2年連続の世界一である。今世紀に入ってワールドシリーズ連覇を成し遂げたチームはおらず、1998年~2000年まで3年連続世界一となったヤンキースまで遡る。この偉大な記録をアストロズは達成することができるのだろうか。

10月7日(日本時間8日)、アストロズはミネソタ・ツインズをホームに迎え、2年連続のワールドシリーズ制覇に向けた戦いに挑む。

© 株式会社SPOTV JAPAN