協和キリン<4151>、英国バイオ医薬品企業オーチャード・セラピューティクスを子会社化

協和キリンは、英国のバイオ医薬品企業オーチャード・セラピューティクス(ORTX、ロンドン。売上高33億7000万円、営業利益△189億円、純資産146億円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。急成長する遺伝子治療分野で有力新薬を製品ポートフォリオに取り込む。ORTXは2015年設立で、米ナスダック市場に上場する医薬品ベンチャー。株式の取得価額は約573億円。別途の要件が満たされた場合に追加支払いが発生し、合計最大約707億円となる。取得完了は2024年1~3月期を見込む。

ORTXが開発した遺伝子治療のアプローチは患者自身の造血幹細胞の遺伝子を改変し投与することを特徴とし、一度の投与で遺伝性疾患の根本的な原因を治す可能性があるという。すでに欧州で、酵素の欠損や活性の低下で起こるライソゾーム病(先天性代謝異常症)に適用される治療薬を販売し、米国でも承認審査中としている。

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