茨城・並木中教校 「全員で50キロ完歩を」 7、8日にウオークラリー

公園で団体歩行の練習をする生徒たち=つくば市並木

茨城県つくば市並木の県立並木中等教育学校(深沢美紀代校長)で、約900人の全校生徒が一昼夜かけて約50キロを踏破する伝統行事「ウオークラリー」が7、8日に開かれる。4年ぶりの通常開催に生徒たちは「学校が一丸となる行事。皆で歩き切りたい」と意気込む。

「列の間を詰めて」「階段に気を付けて」。今月初旬、学校近くの公園で3年生が隊列を組んで歩く「団体歩行」の練習に励んでいた。まとめ役のクラスリーダーが中心となって声をかけ合い、列の乱れや道路の段差など、事故につながる危険に気を配った。

クラスリーダーの曾泰霖さん(15)と溝口伶さん(15)は「協力し合い、全員で完歩したい」と笑顔を見せる。所属部の大会で当日不参加の網野清音さん(15)は「本番も頑張って」とクラスメートにエールを送っていた。

ウオークラリーは、集団での規律や協調性などを身に付け、心身の発達を図ろうと1986年に始まった。ほぼ毎年開かれてきたが、新型コロナウイルスの流行などで、2019年以降は中止や規模を縮小して開催した。

今年は新型コロナが5類に移行したことなどから、泊まりがけでの実施を再開。1日目は常陸風土記の丘(石岡市)を出発し、中央青年の家(土浦市)に宿泊。2日目はゴールの同校を目指す。

生徒たちは食料や雨具、着替えなどが入ったリュックサックを背負い、早朝から夜間まで歩き通す。慣れない長距離歩行で、まめができたり、足がつったりと体が悲鳴を上げることも少なくないという。生徒のサポートを担う実行委員長の5年、薄井然さん(16)は「疲労は未知数だが、楽しみつつ、心身ともに鍛えることができれば」と話した。

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