ドジャースは十分な投手力を持っているのか カーショウが初戦先発

今季のドジャースはクレイトン・カーショウの131回2/3がチーム最多だったように、投手陣の故障者続出に苦しんだ。前半戦に防御率4.43と崩れたブルペンは、後半戦には防御率2.23と大きく数字を向上させたが、先発ローテーションはフリオ・ウリアスがDV問題で離脱したこともあり、多くの新人投手を起用せざるを得ない状況に。日本時間10月8日からダイヤモンドバックスとの地区シリーズがスタートするが、ドジャースは2020年以来3年ぶりのワールドシリーズを成し遂げるために、十分な投手力を持っているのだろうか。

ウォーカー・ビューラーがトミー・ジョン手術のリハビリでシーズンを全休し、トニー・ゴンソリンとダスティン・メイはひじの故障で離脱。新加入のノア・シンダーガードは防御率7点台の大不振でシーズン途中に放出されており、MLB公式サイトでドジャースを担当するフアン・トリビオ記者は「開幕ローテーションのメンバーでプレーオフのロースターに入るのはカーショウだけだ」とドジャースの苦しい台所事情を伝えている。

地区シリーズの初戦に先発するカーショウは故障の影響もあり、戦列復帰後は1度も6イニング以上を投げていない。第2戦に先発することが決まったボビー・ミラーはチーム2位の124回1/3を投げて同2位タイの11勝を挙げたが、今年5月にデビューしたばかりでもちろんプレーオフの経験はなく、全くの未知数だ。

第3戦は実績だけを考えれば、ベテラン右腕のランス・リンに任せたいところだが、「いかに失点を防ぐか」が重要となるプレーオフの戦いにおいて、今季メジャーワーストの被本塁打44を記録したリンの起用には怖さが残る。ドジャースはまだリンを地区シリーズのロースターに入れるかどうかを決めておらず、ライアン・ペピオやエメット・シーアンといった新人投手が第3戦を任される可能性も残されている。

それでも、ドジャースのブランドン・ゴームズGMは「潜在的に足りていないのは、経験だけだと思う。全体的に見れば、先発投手陣はよくやっているよ」とそれほど心配していない様子。選手層の厚さを生かしてシーズンを乗り切り、ブレーブスに次ぐリーグ2位の100勝を挙げたということもあり、アンドリュー・フリードマン編成本部長も「実力のある投手が多く揃っている。それについては本当にいい感触を持っている」と自信を見せている。

エバン・フィリップス、ブルスダー・グラテロル、ライアン・ブレイジャーが中心となるブルペンも含め、ドジャースが勝ち上がれるかどうかは投手次第。リーグ2位の906得点を記録したように、自慢の強力打線は十分すぎるほどの得点力を誇っているだけに、不安視される投手陣の頑張りが10月の戦いを大きく左右することになりそうだ。

The post ドジャースは十分な投手力を持っているのか カーショウが初戦先発 first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.