長崎県庁舎跡地 10月7日から市民開放 くんちに合わせイベントも 2024年以降に設計・整備予定

整地工事を終え敷地全体が市民に開放される県庁舎跡地=長崎市江戸町(長崎県提供)

 長崎県長崎市江戸町の県庁舎跡地が、7日から市民に開放される。一般的な公園と同じように24時間誰でも利用でき、イベントなども開催できる。暫定供用の利用状況を踏まえて、長崎県は2024年度以降に設計・整備を進める予定。
 長崎県の5日の発表によると、今回開放するのは舗装整備してグラウンドとなった旧本館部分(約4千平方メートル)と、旧第一別館跡地付近(約530平方メートル)。照明灯や電気・給水設備、各敷地を結ぶ階段などを整備し、出島側から県庁坂まで徒歩で通り抜けられるようにした。
 旧県庁正面玄関前付近(約950平方メートル)などは昨年10月末から先行して開放していた。敷地全体に自由に立ち入りできるようになるのは、旧県庁が移転した18年1月以来。
 長崎県は、跡地整備の基本構想として(1)石張りや芝生の空間などを整備し各種イベントに対応できる「広場」(2)仮想現実(VR)の技術を活用した歴史の体験や観光・物産の紹介など県内周遊を促す「情報発信」(3)多目的交流や共同研究スペースなどの「交流支援」-の三つの柱を掲げている。バス専用の停車帯(バスベイ)や待合所機能を整えることも想定している。
 跡地が今後どのように利活用されるか状況を見ながら、24年度以降、建物の必要性や規模、各種機能の設置場所などを検討する。長崎県県庁舎跡地活用室は「ようやく敷地全体を使うことができる。多くの県民に来てもらい、意見やイベント開催の要望があれば連絡してほしい」としている。
 供用開始となる7日から3日間、長崎青年協会や長崎商工会議所青年部などが「長崎大縁日」と称して出店など四つのイベントを実施。4年ぶりの長崎くんちを盛り上げる。

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