平櫛田中賞 棚田氏の記念展が開幕 井原、木彫の伝統と現代性融合

平櫛田中美術館で開幕した棚田康司氏の受賞記念展

 彫刻界の第一線で活躍する作家に贈られる平櫛田中賞を受賞した棚田康司氏(54)=神奈川県茅ケ崎市=の受賞記念展が6日、井原市井原町の平櫛田中美術館で始まった。11月26日まで。

 棚田氏はクスノキを素材に日本古来の「一木造り」の手法を用い、木彫の伝統と現代性を高いレベルで融合させ、注目を集める。細身のシルエットや神秘的な表情が特徴で、昨年同賞を受けた「つづら折りの少女 その4」など初期から最新作までの24点を展示している。

 田中賞は井原市出身の近代彫刻界の巨匠・平櫛田中(1872~1979年)の100歳を記念し井原市が創設。2年に1度授与している。

 同展は同美術館主催、山陽新聞社共催。入館料は一般千円、高校生以下、井原市在住の65歳以上無料。月曜休館(10月9日は開館し、翌日休館)。問い合わせは同美術館(0866―62―8787)。

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