「無罪、無実の確信もっている」調査書改ざんめぐる贈収賄で有罪確定の元高校校長 第2次再審を請求

静岡県の旧天竜林業高校で起きた生徒の調査書改ざんをめぐる贈収賄事件で有罪が確定した元校長の男性が2023年10月6日、2度目の再審請求をしました。

【写真を見る】「無罪、無実の確信もっている」調査書改ざんめぐる贈収賄で有罪確定の元高校校長 第2次再審を請求

<旧天竜林業高校元校長の男性(75)>
「二次再審を申し立てることによって、15年前ですね、逮捕される前の状況に戻したい」

6日、静岡地方裁判所浜松支部に裁判のやり直しを申し立てたのは、元天竜林業高校校長(75)です。

元校長の男性は天竜林業高校に通っていた元天竜市長の孫の成績を改ざんし、進学の便宜を図った見返りに賄賂を受け取ったとして2008年に逮捕されました。一貫して無実を訴えましたが、2010年に有罪判決が確定しました。

判決の決め手となった元市長の賄賂を渡したことを認める自白は強要されたものだとして、元校長の男性は2014年に1度目の再審を請求。2023年3月、最高裁判所は元校長の男性の訴えを退けましたが、弁護団は無罪の根拠になり得る新たな証拠が見つかったとして、10月6日、2度目の再審請求をしました。

事件をめぐっては校内で現金の受け渡しがあったとされる時間帯に、元天竜市長が銀行にいた可能性を示す事務処理手続きの記録が2023年9月、銀行側から開示されていて、弁護団はこれを再審を開くべき新たな証拠として裁判所に提出したということです。

<旧天竜林業高校 元校長の男性>
「このデータ、これをもって再審開始が実現でき、無実という決定が下されることを確信をもっております」

弁護団は今後、さらなる証拠の開示を検察側に求めるとしています。

© 静岡放送株式会社