阪急電鉄、11年ぶりに新型車両 来年夏に神戸、宝塚、京都線 前面窓ガラスに曲線、空気清浄機も導入

阪急電鉄が京都線に導入する「2300系」の外観イメージ。神戸・宝塚線に入る「2000系」も同様のデザインという(同社提供)

 阪急電鉄(大阪市)は6日、神戸、宝塚、京都線に2024年夏から新型車両を導入すると発表した。先頭車両前面の窓ガラスに曲線を取り入れて疾走感を出し、車いすスペースを広げるなどバリアフリー機能を高める。消費電力量は既存車両より約60%削減できるという。新型車両の投入は11年ぶり。

 神戸、宝塚線の通勤車両「2000系」、京都線の特急車両「2300系」を新造する。いずれも8両編成で、24年度にはそれぞれ1編成ずつ導入し、順次増やす。

 先頭車両の車いすスペースは座席を撤去し拡大。ベビーカーや大型の荷物を持つ乗客も使いやすくする。付近のつり革は高さを下げて利用しやすくするほか、壁面の手すりも増設。効率の良い制御装置を採用して省エネを図り、静音性に優れた空調装置や空気清浄機も導入する。

 2000系はロングシート仕様で、座席の端に加えて中間部に握り棒を設置して安全性を向上。扉側にある座席の仕切りを木目調から一部半透明の素材に変え、開放的な空間を演出する。2300系では同社で初めて座席指定サービスを実施する。(大島光貴)

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