青森県田子町によると6日午前7時半ごろ、同町夏坂の農地で近くの60代女性がクマに襲われ、右腕をかまれたほか、頭にけがを負った。女性は自分で軽トラックを運転して帰宅。同居家族の通報により駆け付けた救急車で三戸郡内の病院へ搬送、その後八戸市内の病院に転送されたとみられるという。
女性はクリ拾いのため農地へ出かけた。子グマを見かけ、軽トラックに乗ったまま追い払おうとしたが逃げなかったため、降りて追い払おうとしたところ突然、親グマらしきクマに襲われたという。救急搬送時に意識はあった。
現場は国道104号の秋田県との県境から南東約8キロ付近にある集落の一角。同じ集落の70代女性は「自分の家の近くでも最近、クリの木の枝をクマが折っていると思われる音が聞こえたが、近くの人が被害に遭うなんて。農作物を作っており、私も気をつけなければ」と話した。町内の別の集落から駆け付けた親類の女性は「意識がしっかりしているのが幸いで、早く回復してほしい。今年はよくクマを見かけると話題になっている」と話した。
町は午前8時10分、防災無線で町民に警戒を呼びかけるとともに、三戸署の協力で付近を巡回。町猟友会が現場付近にわなを設置した。町教育委員会は小中学校の児童生徒の保護者にメールで注意を呼びかけた。