不運×不死が交錯するアニメ『アンデラ』放送スタート!中村悠一&佳原萌枝が語る“魅せ方”の工夫と期待<インタビュー>

MBS/TBS系全国28局ネット“スーパーアニメイズム”枠にて放送の秋アニメ『アンデッドアンラック』について、10月6日(金)の25時38分より初回エピソードとなる第1話「不死と不運」が放送された。

本作は「週刊少年ジャンプ」で大人気連載中の、数々の伏線が考察を呼ぶ壮大な物語と怒涛の展開が人気を博す話題作「アンデッドアンラック」を原作とするアニメ作品。『炎炎ノ消防隊』などを制作してきたdavid production がアニメーション制作を担当、連続2クールでの放送が始まった。

そんな本作について、この度メインキャラクターを演じる中村悠一さん(アンディ役)と、佳原萌枝さん(出雲風子役)のオフィシャルインタビューが到着。作品の感想や、個性的なキャラクターの印象、演じてみての印象などが語られた。

インタビュー

――『週刊少年ジャンプ』にて連載中の原作漫画『アンデッドアンラック』を読まれた感想をお願いします

中村さん:すごくパワフルな作品で、テンポ良く進みますし、キャラクターたちが生き生きとしているなと思いました。物語の序盤では、アンディは体の一部を切り離して、それが再生する衝撃を使って攻撃するような戦い方で描かれていたのですが、作品が進めば進むほど、能力にSF的な要素も加わってくるんです。作品IQが増していくところは、読んでいく中で印象が変わっていった部分でした。

佳原さん:第一印象はテンポがいいなということで、気づいたら、かなり読み進めていました。改めて読み返してみると、気づくこともすごく多い作品で、伏線が多く、設定も綿密に練られているんですよね。そして物語が進めば進むほど、キャラクターたちの魅力が深まってくる作品なので、このアニメをきっかけに、原作を読んでいた方は、ぜひ読み返してみてほしいです。

――キャラクターが個性的ですが、自身が演じているキャラクターの印象を聞かせてください

中村さん:アンディは、この作品の冒頭からあるパワフルさとテンポ感の良さを牽引しているキャラだと思っていて、彼が物語を進めていっているところがあるんです。ただ、話が進むと、どうやら一辺倒なキャラクターではないことに気づくというか。豪胆で荒々しいだけではない、繊細な一面なども見えてくるので、キャラクターとしてはより面白くなるなと感じました。この作品においてのアンデッドは、不老不死なんですよね。作品によって、アンデッドはゾンビを指すこともあるんですけど、アンディはそうではなく、再生していくから若々しいままなんです。そこがこの作品ならではの個性だし、その能力を使った戦いをしていく面白さがある。でも、体を切り離しても痛みはあるらしいので、大変ですよね(笑)。

佳原さん:最初の頃の風子は、アンディに引っ張ってもらう、ヒロインっぽい雰囲気なのかなと思ったのですが、主人公らしい芯の強さや心の強さがしっかりとあるんです。あとは周りに影響を与えることができるキャラクターだとも思っていて、風子と関わることで一歩踏み出せたり、変われたりするキャラクターがすごくたくさん出てくるので、それは彼女の魅力のひとつなのかなって。でも、私が出会った中でも一番と言っていいほど優しい子が、よりによって、自身が触れた相手に不運を呼ぶアンラックの能力を持っているなんて!と思いました。しかも好意を持てば持つほど、相手に大きな不運を与えてしまうというのが残酷だなと思いました。ただ、それを感じさせないくらい、強くてカッコいい子です!

――演じる際に意識したことは、どんなところですか?

中村さん:最初の話数で気をつけていたのは豪快さです。それがアンディの特徴でもあるので。あと、よく差し込まれていたのは、ニヤリと笑っている表情なんですけど、そういうところの表現は気をつけていて、一声でキャラクターが掴めるように演じなければいけないなと思っていました。

佳原さん:正直、風子をやる上で意識していることってないんです。声を作ることもなく、素直にやらせていただいているので。それでも、いろんな表情を見せていくことになるので、後々好きになっていくアンディに対しては、普段の風子ちゃんとは違う風子ちゃんを見せられたらいいなと思っていました。

――それぞれ掛け合いをした印象をお聞かせください

佳原さん:アンディのカッコいい一面を間違いなく表現してくださっていたので、風子のかわいい表情に共感しやすかったです。(分散収録ではなく)同じブースで一緒に収録できるようになってからは、より私に向けて直接言葉を届けてくれているような感じがしたので、私も自然と風子としての言葉が出てきて、お芝居で引き上げてくださっているなと感じました。アンディがアンディでいてくれるから、私も風子ができるんだなと思いました。

中村さん:佳原さん含め、今の若い役者さんは勘所がいいというか、こうですよねって察することのできる速さがあるので、それもあってアフレコがスムーズに進んでいたのかなって思います。2クール分、掛け合わせてもらった中で、彼女の変化というか成長というか、「ここをこう変えていこう」という思いを感じる場面が多々あったので、彼女が演じたことで、風子というキャラクターがより素敵になったのではないかなと思っています。とは言っても、実際の収録時に、そこまで考察しながら聞いているわけではなく、彼女が出してきたものに、反射でどう応えていくかと繰り返していたので、完成した映像を見て初めて、お互いのお芝居を感じられるのかなと思っています。

――お二人が好きなキャラクターを教えてください

中村さん:どのキャラクターも面白さがあるんですけど、ジーナはかなり重要なキャラクターで印象的な登場の仕方をしていました。アンディ自身の過去に触れる部分でもあり、良いエピソードだなと思います。キャラクターの関係値を含めて好きなキャラクターという感じです

佳原さん:私はビリーさんがずっと好きで、個人的な推しなんです。ビジュアルの雰囲気を含めて「いいな~」と思っていて。小山力也さんが演じられていて、最高だな!と。ただ私、ジャンプ本誌も読み進めているんですけど、最近はニコが好きですね。絞りきれないくらい、魅力的なキャラクターが多くて、そのキャラ同士が関わることで生まれるやり取りも面白いので、皆さんも自分の推しを見つけてほしいです!

――映像を見られた感想を教えてください

中村さん:アニメならではだなと思ったのは、冒頭の風子が読んでいる少女漫画「君に伝われ」のシーンですね。そこをしっかりと膨らませてアニメにしているんです。しかも絵柄と演出が本編と違っていて、スタッフも違っているんです。違うアニメを見ている気持ちになったので、何だかお得感がありました(笑)。

佳原さん:音が付いたことで、すごい迫力になっていました。あと風子の目が丁寧に描かれたカットが多かったので、そこはすごいと感じました。キラキラな感じが少女漫画的といいますか。お話が面白いというのは大前提ですけど、アニメならではの表現だったので、そういうところにも注目してほしいです。

▼第1話先行カット

――作品を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします

中村さん:原作から読んでくださっている方には、すごく良い形でアニメーションをお届けできるのではないかなと感じています。丁寧にアニメにしているし、演出的に効果があるときはシーンの順番を変えていたりするのですが、大事なセリフは削らず、そのまま活かしているので、監督含めスタッフ陣の原作へのリスペクトを感じています。アニメから入った方は、アニメで感じたノリとかテンションは原作のままなので、ぜひ原作も楽しんでほしいです。ただ、漫画は読者の自由にテンポを決められるけど、アニメの場合はこちらが作ったテンポで見せていくものなので、そこで印象も変わると思うんです。なので両方とも楽しんでいただけたら嬉しいです。

佳原さん:漫画をもともと読んでくださっていた方は、アニメ化発表から放送まで、ずっと楽しみに待ってくださっていたと思います。その気持ちのまま、第1話を見ていただければ、きっと満足していただけるのではないかなと思っています。そしてアニメで初めて触れた方は、『アンデッドアンラック』の世界に、ぜひハマってほしいなと思っています。独特な設定やキャラクターの雰囲気だったりが詰まっているので、アニメも漫画もまとめてたくさんの方に好きになっていただけたら嬉しいです。

© 戸塚慶文/集英社・アンデッドアンラック製作委員会

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