ものづくり工房を一斉開放「RENEW」開幕 福井県の漆器や和紙、眼鏡…94社が参戦!10月8日まで

丹南一円の94社が参加し開幕したRENEW=10月6日、福井県の鯖江市うるしの里会館

 福井県鯖江、越前両市と越前町の産業観光の祭典「RENEW(リニュー)」が10月6日開幕した。一円のものづくり産地が一斉に工房を開放し、職人体験や見学、企画商品の販売などさまざまなコンテンツを提供。県内外から多くの若者らが訪れ、作り手の思いや産地の風土を体感した。8日まで。

 地場の職人や移住者らでつくる一般社団法人SOE(ソエ、鯖江市)が主催。丹南に集積する漆器、和紙、刃物、箪笥(たんす)、焼き物、眼鏡、繊維の七つの産業をぐるりと体感できる。9年目を迎えた今年は、産地企業に飲食、宿泊事業者などを加えた計94社が参加した。

 眼鏡枠製造で創業100年超の佐々木セルロイド工業所(鯖江市小泉町)は今年初参加。眼鏡枠素材のアセテート製のキーホルダー作りを企画した。バフ機を使った「磨き」を職人に教わった滋賀県の女性(43)は「実際に使われている設備に触れられる貴重な機会だった」。同社担当者は「中間加工の職人が減る中、眼鏡産業を下支えする仕事に興味を持ってもらえてうれしい」と話していた。

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 このほか蒔絵(まきえ)のアクセサリー作りや紙すき、打刃物の鍛造体験など各工房が独自に企画したワークショップは約60あり、職人と交流しながら体験が楽しめる。

 総合案内は鯖江市うるしの里会館(西袋町)。県内外から集まったボランティア「あかまる隊」らスタッフが、おすすめの見学コースを案内するトラベルスタンドもある。同会館ではショップ型博覧会「まち/ひと/しごと」も同時開催。

 会期中はデザインやものづくりに携わる県内外のフロントランナーのトークイベントや、音楽ライブなども各会場で開かれる。

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