大リーグ、新ルールで盗塁数急増 プレーオフでも戦術注目

9月、アスレチックス戦の5回、今季20盗塁目となる二盗を決めるエンゼルス・大谷=オークランド(共同)

 米大リーグでは今季、盗塁数が急増した。現在行われているプレーオフでも各チームが積極的に仕掛けるか、戦術が注目される。昨季は全体で2486だったが、今年は9月8日に2012年以来となる3千に到達し、レギュラーシーズンを終えて00年以降最多の3503まで伸ばした。

 ベースの1辺が約7.6センチ大きくなり、投手のけん制数が制限された新ルールが影響したのは間違いない。走者は明らかにスタートを切りやすくなった。ブレーブスのアクーニャは自己最多の73をマークし、ダイヤモンドバックスの若手キャロルが54を記録。エンゼルスの大谷は2年ぶりに20盗塁に届かせた。

 昨季の3から32へと大きく上積みしたレイズのJ・ローはベースのサイズ変更について「恩恵を受けている。スライディングの際、内野手に阻まれてもベースをタッチできる範囲が広まった」と、その効果を語った。

 ポストシーズンは1点が勝敗を左右する短期決戦の舞台で、盗塁の重要性も増す。失敗した時のリスクも上がる中でスリリングな攻防が続く。

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