臨時国会で補正成立目指す 岸田首相、茨城・水戸で明言

自民党会合であいさつする岸田首相=7日午後、水戸市宮町

岸田文雄首相は7日、茨城県水戸市内での自民党会合であいさつし、20日召集の臨時国会で、経済対策の裏付けとなる2023年度補正予算案の成立を目指す方針を明言した。「今月中に経済対策を取りまとめて補正予算案を編成し、臨時国会に提出、成立させたい」と述べた。物価高を踏まえ、経済対策を最優先する姿勢を示した形。補正予算成立は11月後半以降が見込まれ、12月の内政、外交日程を踏まえると年内の衆院選は日程上厳しい状況だ。

首相は会合で、経済対策に関し「多くの国民が物価高に苦しんでいる。今こそ経済成長の果実を国民に還元すべきだ」と説明。給付措置や減税、社会保障負担の軽減に改めて言及した。賃上げや企業の設備投資を後押しし、デフレからの脱却を図る考えも強調した。

会合には同党議員や支持団体の代表ら約100人が出席。県連の梶山弘志会長は「(首相と)しっかり意見交換してほしい」とあいさつ。海野透幹事長は党勢拡大への取り組みなどを説明した。

会合は冒頭を除いて非公開。出席者によると、首相は、脱炭素への取り組みや医療、子育て支援などの質問に答えた。JA県中央会の八木岡努会長は資材高騰対策や農業への理解醸成について質問。「(首相は)国の食料安全保障政策などに触れながら、省庁横断的に取り組むとの答えをいただいた」と話した。

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