【MLB】 フィリーズが細かい継投で先勝 ブレーブスは今季2回しかなかったまさかの完封負け

写真:本塁打を放ったフィリーズ・ハーパー

フィリーズが理想的な試合展開で第1戦をモノにした。

フィリーズは4回途中で被安打1、三振4と好投していた先発のレンジャー・スアレスを交代。そこから強みであるブルペンの継投に入ると、ジェフ・ホフマン、セランソニー・ドミンゲス、ホセ・アルバラード、オリオン・カーケリング、マット・ストラーム、クレイグ・キンブレルが無失点で繋ぎ、強力ブレーブス打線を完封した。

打線も相手エースのスペンサー・ストライダーから2得点。4回表には5番ブライソン・ストットのタイムリーでブライス・ハーパーが激走、さらに6回表にはそのハーパーがソロ本塁打を放ち、リードを広げた。8回には満塁の場面から6番JT リアルミュートが捕手による打撃妨害で出塁して押し出しに。これが大きな追加点となり、フィリーズはそのまま3対0で逃げ切った。

フィリーズのロブ・トムソン監督の巧みな継投策が光った。ナ・リーグの地区シリーズの日程は、第1戦の翌日が休養日、第2戦は明後日というスケジュールだった。よって、第1戦の今日はブルペンを注ぎ込んでも翌日に休ませられるという状況にあった。

フィリーズはそれを活かし、好投していたスアレスを迷わず降板させ、鉄壁のブルペンに早々に試合を託した。結果的に7人の投手リレーで、強力ブレーブス打線を散発5安打に抑えきった。

ブレーブスとしては、先発の枚数に不安を抱える中で、絶対的エースのストライダーの先発を落としてしまった。第2戦は怪我から復帰したばかりのマックス・フリード、第3戦はゴロ系投手のブライス・エルダー、第4戦は新人のAJ スミス・ショウバーという並び。フィリーズは第2戦から、ザック・ウィーラーやアーロン・ノラを投入できることを考えれば、いささか不安も残る。

メジャー最高勝率を記録した充実のシーズンを送っていたブレーブスだったが、今日はシーズン中わずか2回しか喫しなかったまさかの完封負け。3点目の打撃妨害の判定は際どいもので、フラストレーションが溜まったブレーブスファンがフィールドにゴミを投げ入れる一幕もあった。

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