無実を訴える弟を57年間支えて 再審確定の袴田巌さんの姉・ひで子さんが講演 弟が心に負った傷を語る

いわゆる「袴田事件」で死刑確定後に裁判のやり直しが決まった袴田巌さんの姉・ひで子さんが名古屋で講演しました。

(袴田ひで子さん)「あと半年で決着がつきます。57年戦った裁判が終わることを嬉しく思います」

袴田巌さんは1966年に静岡で一家4人が殺害された事件で犯人とされ一度は死刑判決が確定しましたが、2度目の再審請求によってことし裁判のやり直しが確定しました。無実を訴える弟を50年以上にわたり支える姉のひで子さんは厳しい取り調べや死への恐怖で袴田さんが心に受けたダメージについて語りました。

袴田ひで子さん「死刑というものがあるんだと嚴は実感したとみえた。それから精神的におかしくなりました」

講演では事件の捜査資料なども紹介され、弁護団の小川秀世弁護士は冤罪リスクの観点から取り調べの可視化や死刑制度の廃止を訴えました。

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