大分県民芸術文化祭が開幕 国東えんげき工房が命の尊さを伝える舞台【大分県】

舞台「ブンナよ、木からおりてこい」の一場面=8日、国東市のアストくにさき
舞台「ブンナよ、木からおりてこい」の一場面
舞台「ブンナよ、木からおりてこい」の一場面

 第25回県民芸術文化祭の開幕行事、国東えんげき工房(国東市)による「ブンナよ、木からおりてこい」(大分合同新聞社共催)が8日、同市のアストくにさきであった。家族連れなど約400人が訪れ、舞台を楽しんだ。

 水上勉の原作で全2幕。自由な世界を求めてシイの高木を登ったトノサマガエルのブンナが、生存競争の厳しさを目の当たりにするという物語。

 劇団員17人と劇団青年座の當銀(とうぎん)祥恵、青年座映画放送の石丸謙二郎(大分市出身)が出演。過酷な環境の中で生きようと悪戦苦闘する小動物たちの姿を力強く演じた。生命力を感じさせる歌と踊りでフィナーレを迎えると、観客から大きな拍手が送られた。

 国東市安岐町の自営業是松美智代さん(66)は「熱のこもった演技が胸に迫り、命の尊さが伝わる舞台だった」と話した。

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