ラグビーW杯日本代表の健闘に大歓声 大分県内各地でパブリックビューイング【大分県】

日本代表のトライに歓声を上げるパブリックビューイングの来場者=8日、大分市末広町
日本代表のトライに喜びを爆発させる子どもたち=8日、別府市北浜

 ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会の1次リーグ最終戦に日本代表が臨んだ8日夜、大分、別府、日田の各市でパブリックビューイング(PV)があった。準々決勝進出を懸けたアルゼンチンとの一戦に、多くのファンが画面越しに声援を送った。惜しくも敗れ、前回大会に続く8強入りとはならなかったものの、「気合を感じる試合だった」「悔しいけどよくやった」と大きな拍手が起きた。

 大分市末広町のJR大分駅府内中央口広場には約千人が訪れた。開催地にちなんでフランス料理の屋台が並び、テーブルを囲んでビール片手に観戦する人たちも。4年前の大分開催の時に設けた交流拠点「ファンゾーン」のような雰囲気に包まれた。

 午後8時のキックオフを前に、大分市出身で元日本代表の今泉清さん(56)、静岡ブルーレヴズでプレーする伊藤平一郎選手(33)らが見どころを解説。「接戦になる」と予想した。

 日本は日本文理大付属高(佐伯市)出身のプロップ具智元(グジウォン)選手(29)が先発出場。前半は14―15で折り返した。別府市餅ケ浜町の会社役員高崎保典さん(49)は「いいプレーをしていた。後半もスクラムで負けず巻き返してほしい」と願った。

 先行されながらも日本がトライを決めるたび、来場者は立ち上がって雄たけびを上げた。終盤はアルゼンチンに突き放され、ノーサイドを迎えた。

 友人と足を運んだ大分市中尾の会社員後藤優里佳さん(27)は「すごい試合展開だった。負けはしたけど、久しぶりにみんなで応援できて興奮した」と話した。

 別府市北浜のトキハ別府店屋外スペースには約160人のファンが集まり、大型スクリーンに映る攻防に一喜一憂した。

 アルゼンチン出身の留学生レッドフェルン・フェデリコ・マルティンさん(34)は「母国はタックルと守備が良く、日本は速い。一進一退が面白い」。

 最後まで諦めずに戦う選手の姿に「ニッポン!」コールも湧いた。

 山口大でラグビーに打ち込む日出町出身の甲斐こころさん(18)は「4年前に盛り上がった雰囲気をまた味わえた。次のW杯で日本の決勝トーナメント進出を期待したい」と話した。

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