東京大学のセレンディピティラボ、グッドデザイン賞に

東京大学大学院理学系研究科の合田圭介教授が推進する「セレンディピティラボ」が、2023年度のグッドデザイン賞に選ばれた。生物学と医学に革命をもたらすことを目指し、科学者のグローバルネットワークを構築していることなどが高く評価された。

東京大学によると、「セレンディピティ」とは意外な発見や予期せぬ出来事を意味し、科学の世界ではアレクサンダー・フレミングのペニシリン発見やパーシー・スペンサーの電子レンジ原理発見など多くの革命的な出来事を指す。

セレンディピティラボはこうした幸運な発見に遭遇し、科学界に革命的な出来事を巻き起こそうと、世界各国の優れた科学者160人以上とネットワークを構築している。主要メンバーは日本や米国、カナダ、オーストラリアなど太平洋沿岸諸国が占めるが、欧州やインドからの参加者もいる。

もう一つの目的は若手研究者や学生に異分野融合型研究の機会を提供し、未来のグローバルリーダーに育てること。2018年以来、セレンディピティラボは92編の国際共著論文を発表しているが、うち35編がトップ10%の高い評価を受けている。

2023年度のグッドデザイン賞には、このほか、2024年に開学20周年を迎える国際教養大学が「すべて英語の少人数授業」「世界200以上の提携大学への1年間の留学義務」「多文化共生キャンパス」などの高等教育手法を評価されて受賞したほか、過去10年で累計約30万部を発行している東北大学病院の広報誌「hesso」なども受賞している。

参考:

【東京大学】セレンディピティラボが2023年度グッドデザイン賞を受賞

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