アディダス「コードカオス レースレス グリッチ」を試し履き 靴ひもがないのに…何このフィット感

アディダス「コードカオス レースレス グリッチ」(撮影/有原裕晶)

GDO社員3人(シューズマニア室井、セールスプランナー塩田、編集部員柴田)が、新作ゴルフシューズを実際にゴルフ場でテストし品評する恒例企画(2023年秋冬モデル編)。今回は8月に発売されたアディダス「コードカオス レースレス グリッチ」をPick Up!

攻めのデザイン

サーフィンブーツやボルダリングシューズのようにも見える(撮影/有原裕晶)

【塩田】
今回紹介するのは、アディダスの大ヒットモデル「コードカオスシリーズ」の最新作です。前回はシューズ中央に装着されたファスナーが話題になりましたが、今作はなんとダイヤルもレース(ひも)も付いていない「レースレスタイプ」です。こんなゴルフシューズ見たことありませんよね。

【室井】
ないですね。第一印象はメーカーさんが遊び心で作ったのかなって思うぐらい斬新でした。

【柴田】
すでにゴルファーの信頼を勝ち得ているアディダスだからこそできる、攻めの姿勢というか余裕を感じますよね。

【塩田】
そうですね。しかもそれを今季の「イチオシ商品」として据えるというのもなかなかチャレンジングです。

「ツイストグリップ」がしっかり芝に食いつく(撮影/有原裕晶)

【柴田】
そういえば塩田さん、黒のジョガーパンツ履いていましたけど、このシューズと合っていましたね。パンツとシューズが繋がって見えて、ちょっと冬場のサーファーみたいでしたけど。

【塩田】
そうですね。パンツを選ぶデザインと形状ではありますよね。

【室井】
シューズの足首周りがゴツゴツしていると、パンツの裾に当たったり、かかとの内側に裾が入ったりするじゃないですか。これはそれが一切なく、綺麗にパンツの中に収まるので、個人的にはすごくいいなと思いました。

【柴田】
敢えてシューズを見せるなら、ちょっと短めのアンクルパンツも合いそうですね。

【室井】
確かに足元スッキリしそうで、すごくいいですね。正直、始めはこのデザインをどうしたらいいのか分からなかったんですけど、履き心地がいいとデザインもだんだんとよく見えてきますね。

【塩田】
“アディダスマジック”ですね。

足入れとフィット感

初代のコードカオスに似ているような…(撮影/有原裕晶)

【塩田】
デザインもさることながら今作の特徴は何といっても、伸縮性のあるニット素材「プライムニット」を採用したアッパーですよね。もう一度言いますが、ひももダイヤルも付いていません。

【柴田】
足首の前後に付いているプルタブを引っ張ると、ゴムのように履き口が伸びる作りなんですけど、正直、足入れはちょっときつくて手こずりましたね。

【室井】
実際にデザインが似ている初代のコードカオス(※こちらはダイヤル式)と履き比べをしてみたんですね。そうしたら、足首の高さはこっちの方が高くなっているのに、足首周りのニット部分が改良されて初代よりも履き口が大きく開いて、これでもかなり足入れしやすくなっていますね。

これぞ“究極”(撮影/有原裕晶)

【柴田】
そうなんですね。でも、履いてみると甲から足首にかけて包み込むホールド感というかフィット感にびっくりしました。足とシューズに1ミリも隙間がない。まさにスライムのように足に吸い付く感覚です。

【室井】
うん。これぞ“究極”だなって思っちゃいましたね。ひもやダイヤルはシューズを足にぴったりフィットさせる為に付いているわけですけど、それをしなくていいってすごくないですか?

【塩田】
画期的すぎますよね。

かかと上部の黒く膨らんだパーツに注目(撮影/有原裕晶)

【室井】
ひもやダイヤルで押さえないから、中でかかとが浮くのではって思ったんですが、浮かないんですよね。ヒール上部のパーツが機能しているおかげだと思います。ひもがなくてもこれほどパフォーマンスが高い製品が作れるなんて、本当にすごいなと感心しましたね。

【塩田】
これ、もう新ジャンルですね。

【柴田】
ダイヤル式でもレースタイプでもない、ゴルフシューズでまさかの「ひもなし」っていうね。塩田さん、急いで商品検索の絞り込み機能に追加しないと!

継承されたグリップ力

前作からより立体的な形状に改良された「BOOST(ブースト)」(撮影/有原裕晶)

【柴田】
ミッドソールの「BOOST(ブースト)」のクッショニングは健在だし、ずっと変わらないアウトソールのグリップ力も申し分ないですね。

【室井】
相変わらず4駆のタイヤみたいですよね。クロスカントリーもOK!みたいな。なのにアッパーはスマートという、安定感とフィット感を兼ね備えている。

【塩田】
そうですね。このブーストの履き心地も鉄板ですし人気の要因ですよね。

もうお馴染みとなったスパイクレスアウトソール「ツイストグリップ」(撮影/有原裕晶)

【室井】
安心感がありますし、ソールを変えないというのは、それだけもう成功しているってことなんですよね。

【柴田】
変える必要がないということですね。

サイズ感は?

サイズはいつも通り or 0.5cm小さめを選ぼう

【柴田】
私はいつも通りの27cmでしたけど、サイズ感はいかがでした?

【塩田】
私は0.5cm小さめを選びましたね。

【室井】
私も0.5cm小さめですね。

【柴田】
それはやはりダイヤルやひもが付いていないというのが、理由としては大きいんですかね。

【室井】
初代のコードカオスと履き比べると中の素材やパーツがシームレスになって、さらに少し薄くなった気がします。それもあって0.5cm小さくても、ピッタリフィットしたんじゃないかな。説明が難しいんすけど、シューズの中のごちゃごちゃ感みたいなのが一切なくて、スッキリしているんですよね。

靴擦れに要注意!

長めのソックスは必須。絆創膏も持っておくと安心です(撮影/有原裕晶)

【室井】
一点だけ。歩いていたら、靴下がちょっと短めだったこともあって擦れちゃったんですよね。

【塩田】
そうですね。これを履く時はちょっと長めの厚手ソックスにしたほうがいいですね。

まとめ

アディダス「コードカオス レースレス グリッチ」の評価は?

【柴田】
個人的にはデザインを気に入れば、初心者から上級者まで、あらゆるゴルファーにお勧めできる一足かと思いますがいかがでしょうか。

【室井】
ゴルフレベルは問わないけど、極端に足幅が広い人や甲高の人は、調整の余地がない分、ごまかしがきかない部分はあるんじゃないかな。

【柴田】
確かに、私は全体的に細くて甲が低いタイプですけど、それでもピタっとフィットしたので、甲高や幅広の人はもしかしたらきつく感じる可能性はあるかもしれないですね。

【室井】
全ての人に合うシューズってのはなかなか難しいですからね。

【柴田】
それにしてもこのシリーズは、ゴルフシューズを代表する一足になりましたね。

【室井】
そうですね、次が楽しみですよね。「この先どうなっちゃうんだろう、コードカオス…」って。

製品スペック

●タイプ=レースレス
●素材=アッパー:合成繊維/合成皮革、ミッドソール:合成樹脂(BOOST)、アウトソール:合成底/ゴム底
●重さ=375g(25.5cm/片足)
●カラー=コアブラック/ルシッドレモン/グレーファイブ、ホワイト/ダッシュグレー/クリスタルホワイト、グレーツー/ホワイト/ルシッドブルー、コアブラック/セミソーラーレッド/グレーフォー
●サイズ=22.0~32.5cm(0.5cm刻み)
●幅=EE相当
●鋲タイプ=スパイクレス

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