終盤の1発、明暗 ライフル成年男子3姿勢・小林、悔しい4位 かごしま国体 少年男子でラグビー、ホッケー8強

ライフル射撃成年男子ライフル3姿勢決勝 4位入賞した小林の膝射=鹿児島市の鹿児島県ライフル射撃場

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」は8日、鹿児島県ライフル射撃場ほかで各競技が行われ、県勢はライフル射撃の成年男子ライフル3姿勢で小林郁弥(こばやしふみや)(日本ウォーターテックス)が428.1点の4位だった。同エアライフル立射で井黒友斗(いぐろゆうと)(北関東綜合警備保障)は120.9点で8位入賞。

 ラグビーは国学院栃木高単独の少年男子が12-10で愛知県選抜に競り勝ち8強入り。ホッケー少年男子は今市高、今市工高の本県選抜が1回戦で阿南光高(徳島)に5-0で快勝し、準々決勝に進んだ。

 テニス、ソフトボール、セーリングと特別競技の高校野球(硬式、軟式)は雨で予定されていた日程が中止となった。

終盤の1発、明暗 成年男子ライフル3姿勢・小林

 成年男子ライフル3姿勢の小林郁弥(こばやしふみや)(日本ウォーターテックス)は43発目を放ち、ぼうぜんと前を見つめた。「最後の最後でやらかした」。最終盤でライバルにかわされ、4位が確定。2017年の愛媛国体以来6年ぶりの優勝を逃し、「悔しい」という言葉しか出てこなかった。

 60発で競う予選は2位通過した。50メートル先の的の中央に当てた数は全22人中トップの27発。ライバルに抜群の精度を見せつけた。決勝でも膝射、伏射の15発ずつを終えて1位。苦手の立射10発で3位に後退したが、上位と1点未満と射程に捉えていた。

 しかし好調の中で悔やまれる1発は左に大きく外れ、7点台。「落ち着いて9点でも良かった。意識しちゃったかな」と苦笑いを浮かべる。真岡市内の会社で働きながら練習を重ねてきたが、今年は仕事に忙殺され、「ほとんど大会に出られなかった」。実戦機会の少なさも集中力の維持に影響した。

 国内トップレベルの大会は今春の全日本選抜以来。表彰台には届かなかったが、「楽しかった。途中まで追われる立場だったのも久しぶりの感覚」と充実感をにじませる。優勝した花川直樹(はなかわなおき)(大阪)、2位島田敦(しまだあつし)(埼玉)らは日大の後輩。日本代表経験もある実力者と競り合い、真剣勝負の喜びをかみ締めた。

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