謝罪…女性の手を握ったセクハラ元立民議員、離党したので処分なし「本人が強く離党を望み了承」 議員は取材に応じず 女性に口頭で事情説明した党、書類にして渡さなかった理由「きちんと対応してほしかった」

さいたま市議のセクハラ認定 立民県連、代表が謝罪

 立憲民主党埼玉県連は3日、元同党所属の浜口健司さいたま市議(53)=南区選出=によるセクシュアルハラスメント(セクハラ)を認定したと発表した。県連ハラスメント対策委員会がセクハラを認定し、再発防止を勧告した。小宮山泰子県連代表(衆院比例北関東)が市内で会見し、「被害に遭われた申立人に対し、心より謝罪を申し上げます」と述べた。

 プライバシーを守るためとして、申立人の性別、属性などを説明しなかった。関係者によると、浜口市議が2020年10月8日、東京都港区台場で、同意なく約15分間、40代女性の手を握ったことについて、対策委はセクハラと認定。再発防止策として、ハラスメントへの毅然(きぜん)とした対応、研修の実施、相談窓口の明確化を県連に勧告した。

 女性の申し立てを受け、対策委は22年12月から調査を開始。双方1回ずつの聴取を含め計10回開かれた。23年6月18日、浜口市議が離党し、調査は終了。対策委は7月21日、調査報告書を代表に提出した。離党したため、処分は行われなかった。

 小宮山代表は、対策委にかけられている人を明らかにできないとして、「本人が離党を強く望み了承された。離党を留め置く法的根拠など、今後の検討課題」と述べた。

 小宮山代表は9月18日、女性に対して、調査結果を口頭で説明し、書面を提供していない。理由を問われ、「規約にない。今後の検討課題としたい」と答えた。

 女性は「文書を出せない理由の説明もない。メールの返信もなく、きちんと対応してほしかった」と取材に述べた。セクハラ認定については「文書がなかったので、事実として認められたことは良かった。組織として再発防止に対応してほしい」と話していた。

 浜口市議は電話取材に応答しなかった。

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