岐阜県飛騨地方の秋の風物詩で、国の重要無形民俗文化財に指定されている「秋の高山祭」が9日、同県高山市で開幕した。精巧な装飾が施された豪華な祭り屋台が並ぶ「曳き揃え」と、ちょうちんをともして屋台が街中を巡る「宵祭」は雨で中止となった。屋台は蔵に入った状態で公開され、旧高山城下町は、きらびやかな屋台を見ようと訪れた観光客らでにぎわった。10日まで。
糸で操られた人形が屋台上を飛び回る「からくり奉納」も取りやめとなったが、屋台の上では法被姿の子どもたちが横笛などで祭りばやしを演奏。東京都の無職山口英子さん(65)は「祭りに参加する若い人たちの姿を見ると頼もしい」と話した。