ソン・ジュンギ「釜山国際映画祭」でノーギャラ出演&俳優としての思い明かす

俳優のソン・ジュンギが新作映画「ファラン」を引っ提げて「第28回 釜山国際映画祭」に登場した。

KNNシアターでは6日午後「アクターズハウス」イベントが行われ、招待されたソン・ジュンギが登壇。彼を一目見ようと、多くの国内外ファンと韓国メディアが会場へ駆けつけた。「アクターズハウス」は、釜山映画祭が毎年注目されるスター俳優たちの演技・作品観を1時間余りのトークで繰り広げる有観客イベント。

この日、司会進行を担当したペク・ウナ俳優研究所所長は「アクターズハウスを開催してきた3年間で、今日が最も観客が多い」と驚きを隠せなかった。女優のユン・ヨジョンやハン・ヒョジュらと並んで選ばれたソン・ジュンギは「(釜山映画祭に)久しぶりに参加した。最近、韓国映画の状況が難しいと聞き、(招待されたのは)より意味がある」と感想を述べた。

また「観客と直接コミュニケーションが取れる、映画祭ならではの場所が楽しくて好きだ」と言い「焼酎を1杯やりながら話したい」と会場を和ませた。

「ファラン」は、キム・チャンフン監督の低予算の長編デビュー作で、現在億単位の出演料を受け取っているであろうソン・ジュンギが、ノーギャラという破格の条件で出演したことでも話題を呼んだ。

出演を決めた理由として「18歳の少年ヨンギュ(ホン・サビン扮)と、組織の中間ボスのチゴン(ソン・ジュンギ扮)の物語に惹かれたから」と明かす。「家庭内暴力という共通点を持つ、2人の若者が書いたちょっとしたメロドラマ」と説明し、「残酷なシーンの多いギャング映画と捉えるのも自由だが、別の面も多い」と強調する。

いつしか影響力のある主役級スターになった彼は、俳優としての責任感を重く感じているという。父親になったことも、そんな決意に一役買っているようだ。ソン・ジュンギは2023年1月、イギリス出身の女優、ケイティ・ルイーズ・サンダースと結婚。6月には男児を授かった。

「『ファラン』を観ながら、大人が良い世の中を次の世代に引き継がなければならないと思った。おせっかいと言われるかもしれないが、多くの人が見てくれている俳優だからこそ、もっとそう考えなければならないと思っている」と言及。

また「俳優ソン・ジュンギ以前に、人間ソン・ジュンギとして、わが子に恥ずかしくない父親にならなければという思考がよりはっきりした」と明かし、笑顔を見せるのだった。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

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