戦闘激化、1500人超死亡 イスラエル、ガザ完全封鎖

イスラエル軍の空爆で崩壊したモスクや建物=9日、パレスチナ自治区ガザ(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】7日に始まったパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘は激しさを増し、双方の死者は10日までに計1500人を超えた。イスラエルのガラント国防相は9日、ガザの「完全封鎖」を命じ「電気や食料、燃料を遮断する」と宣言。ハマスはイスラエル軍がガザ市民を無警告で攻撃するたびに、拘束しているイスラエル人ら民間人の人質を殺害すると警告した。

 バイデン米政権は中東地域の緊張抑止のため、東地中海への空母派遣を決めた。

 一方、イランのライシ大統領は8日、ハマスの指導者と電話会談し、イスラエル攻撃を「勇敢だ」と称賛した。

 ハマスはイスラエル領内から民間人や兵士を連行し、100人超を人質として拘束していると表明。ガザの過激派「イスラム聖戦」も30人超を拘束中と発表した。ハマスは9日、イスラエル軍のガザ空爆で人質4人が死亡したと主張した。

 イスラエルメディアは9日、イスラエル側の死者は少なくとも900人と伝えた。ガザ保健当局によると、パレスチナ側の死者は687人。

7日、パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍の戦車を破壊するイスラム組織ハマスの戦闘員ら(ゲッティ=共同)

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