【えほんのとびら】 No.246「こうさぎとおちばおくりのうた」

のら書店
作:わたりむつこ
絵:でくねいく

 あきまつりの日に、森でいちばん大きなぶなの木の「ぶなじい」に会いに行こうとして迷子になった4ひきのこうさぎきょうだいのおはなしです。

 最初のうちは元気いっぱい歩いていた4ひきでしたが、ふと立ち止まると、森は一面おちばにおおわれていて、どこに道があるのかわかりません。

 途方にくれた4ひきの耳に届いたのは、かすかな歌声。それを頼りにすすんでいくと、金色のはっぱをまとったぶなじいを見つけることができました。

 ほっとした4ひきは、ぶなじいの大すきな「おちばおくりのうた」を歌いました。

「おーくれおくれ
おーちばおちば
てんまでおくれ」

 それから4ひきは、ぶなじいにもらった大きなはっぱにつかまって、無事家に帰ることができました。

 この作品の絵を描いた出久根育さんは20年以上前からチェコのプラハに住み、そこで創作活動に励んでおられます。今の季節、プラハの森は、この絵本のように金色に輝いているのだろうと、遠い国の秋景色を想像しながら読みました。

ぶどうの木代表 中村 佳恵

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