算数セットきれいなままで使われず 小学校PTAが学用品のリユース橋渡し 物価高騰に対応

寄付された学用品を手にする小笠原さん(左)と石山さん=南丹市園部町・園部小

 物価高騰が家計を圧迫する中、京都府南丹市園部町の園部小のPTA本部は、体操服や上靴、赤白帽など使わなくなった学用品をリユースする取り組みを始めた。体が大きくなって履けなくなった靴や使わないままの帽子などを必要とする人に渡す。今後の値上がりが見込まれる学用品の購入負担を和らげ、廃棄物削減で環境負荷も軽くしたいという。

 PTA会長の石山知己さん(46)が、自身の子どもが成長し、低学年用の算数セットがきれいなままで使われなくなるのを残念に感じたことから発案した。

 8、9月にPTA会員から学用品を募ったところ、2700円相当の給食用エプロン2着、3千円前後のスクール水着7着、千円前後の体育館シューズ16人分など、60点超が集まった。新型コロナウイルスの感染拡大で使わないままの新品も含まれていた。

 経済的な課題を抱える世帯などに優先的に渡す方針。防虫剤を使った保管などに費用がかかるため、1点につき100円か200円をもらう方向で検討している。

 取り組みは「Smile(スマイル)園小 学用品リユースバザー」と銘打った。石山さんは「渡す人も受け取る人も笑顔になってほしい」とし、PTA本部の小笠原真美さん(39)は「保護者のつながりも深めたい」と意気込む。

 著しい汚れや破損がない黄色帽やリュック、絵の具セットなど多様な学用品を募っており、同小が平日午前9時~午後5時に持ち込みを受け付ける。

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