Blackmagic Design導入事例:人気コメディー「Killing It」の場合

Blackmagic Designによると、受賞歴のある撮影監督、ジャド・オーヴァートン氏がPeacockのオリジナル人気コメディー「Killing It」の第2シーズンの撮影に、Blackmagic URSA Mini Pro 12K OLPFおよびBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kデジタルフィルムカメラを使用したという。

また、Company 3のカラリストであるシギー・フェストル氏が、編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioを用いて、同作のグレーディングを手掛けたという。

クレイグ・ロビンソン演じるシングルファーザーのクレイグ・フォスターがクローディア・オドハーティ演じるUberドライバーのジリアンと組み、起業家として成功することを夢見て、州がスポンサーとなっている蛇狩りコンテストに参加する姿を追う。

第1シーズンは世界的に人気を博し、第2シーズンではクレイグとジリアンがアメリカンドリームを追う様子を引き続き描き出す。

両シーズンはいずれも、ロサンゼルスに拠点を置くオーストラリア人の撮影監督であるジャド・オーヴァートン氏が撮影を手掛けた。

同氏は20年以上の経歴を誇り、これまでに「No Activity」、「Young Rock」、「God’s Favorite Idiot」、「Ghosts」、「Killing It」の両シーズンなど、様々な映画やテレビ番組の撮影を行っている。

オーヴァートン氏:本作のルックは、真実をありのままに映し出しています。リアルで、親しみの持てる映像を求めていたので、何か馬鹿げたシチュエーションが起きた時に、視聴者が落ち着いて見ていられるようにしました。「どこかで、たった今こういうことが起きているかもしれない」と感じさせるリアルさです。 同作は、フロリダの沼地という厳しい自然条件の中で撮影された。

同氏は手強いロケ地での撮影において、多くのBlackmagic Designのカメラを使用して、本作のルックと親しみやすい雰囲気を維持しながら、スタントやアクションシーンで優れたフッテージが得られるようにしたという。

同作では、危険な動物が物語に登場する場面が多いので、独自のチャレンジが伴った。

同氏は、蛇やその他の危険な動物の撮影に加え、戦い、プレハブ事務所の落下、車のスタントシーンなど、多数のアクションシーンを撮影するために計画を立てる必要があった。

そのため、URSA Mini Pro 12K OLPFとPocket Cinema Camera 4KにGeckoのVintage ‘66およびCanonのK35レンズを取り付けて、Blackmagic RAWでそういったシーンの撮影を行った。

オーヴァートン氏:映像制作においては、時間が常に課題となります。このシーズンでは多数のスタントがあり、車用のリグや夜間シーンにPocket Cinema Camera、アクションシーケンスにURSA Mini Pron12K OLPEを使用することで、時間を節約でき、作品にエネルギーと制作価値を加えることもできました。
第1シーズンでは至る所に蛇が登場していました。このシーズンでは動物が出てくる数は減りましたが、非常に恐ろしい、調教することのできない様々な動物を撮影に使いました。動物の撮影にあたっては、あらゆることに対して準備が整っている必要があり、複数のBlackmagicのカメラを使用してハイスピードで撮影することで、例えアリゲーターが蛍光灯の照明に襲いかかってきても、必要な瞬間を確実に撮影できました。

第2シーズンにおける最もドラマチックな瞬間は、クレイグの新しいプレハブ事務所がクレーンで宙吊りになるシーンだ。

クレイグがようやく土地を見つけ、アメリカンドリームに向けて最初の一歩を踏み出し、成功への準備ができた瞬間、目の前でクレーンから事務所が落下し、クレイグの夢も打ち砕かれる。

オーヴァートン氏:このショットは一発勝負でしたが、Blackmagicのカメラでは必要なショットが撮影できると確信していました。このシーケンスの撮影にあたっては、プレハブの落下によるインパクトが、クレイグの夢が打ち砕かれる様子を隠喩的に表現するためにBlackmagicカメラのハイスピード機能を使用したのですが、非常に満足いく結果が得られました。
Blackmagicのカメラでは、ポストプロダクションをシームレスに行えるシネマライクな映像が得られることから、ずっと気に入って使用しています。また、12K OLPFは同社のカメラシリーズにおける大きな進展ですね。私は他にも多数の番組を手掛けているので、12K OLPFカメラが配信会社で承認されたことにより、同カメラをメインカメラや手の込んだアクションシーン用のカメラとして使用する扉が開かれました。

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