つながり生む場所に 串本町に自然食のカフェオープン、和歌山

靴を脱いでくつろいで過ごせるカフェの店内(和歌山県串本町潮岬で)

 和歌山県串本町潮岬でIターンの永田豊さん(60)が「みつばちcafeまんまる屋」をオープンした。自然食を中心としたメニューが特徴。店舗はかつてのスーパーマーケットを改修しており、地元の農家や来店者同士など、地域のつながりを生む場所にしたいという。

 永田さんは大阪府出身。神戸市で自然食のカフェ、三重県御浜町でも地域コミュニティーづくりの拠点施設でカフェを経営したことがある。しばらく飲食業から離れたが、コロナ禍で「自分がどう生きたいか」と向き合う中、新天地でのカフェ営業を決断。7月にプレオープンし、8月24日から本格営業を始めた。

 メニューはコーヒーやケーキ、日替わりランチなど。コーヒーは自然栽培はもちろん、フェアトレード(公正・公平な貿易)の商品を使う。ケーキは卵や乳製品不使用の手作り。ランチメニューは地場産野菜が中心。自身もサツマイモを栽培しており、秋にはメニューに加えたいという。

 店名には「大きな主張はしないけれど、地球環境の循環を支えているので大好き」という「ミツバチ」と、「いろいろな考え方、価値観が共存できる」というイメージで「まんまる」をつなげた。

 永田さんは「地元の農家とつながりを深め、店の前で青空市なども開きたい。昔ながらの喫茶店が好きで、店の真ん中のテーブルは大きめにした。日常の生活では出会えない、カフェだからこそのつながりが生まれればいい」とやりたいことがどんどん広がっている。

 営業は午前10時~午後5時。水曜定休。電話090.3031.8696。

かつてスーパーマーケットだったカフェ店舗

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