【10月10日は世界メンタルヘルスデー】2023年の焦点は10~20代の「心の健康」

「世界メンタルヘルスデー」をご存じでしょうか?
1992年以来、世界精神保健連盟が10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定め、メンタルヘルス問題に対する意識向上、偏見の撤廃、正しい知識の普及を目指しています。
世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)となっています。

世界メンタルヘルスデー JAPAN2023

「世界メンタルヘルスデー2023」では、10代から20代の「こころの健康」に焦点を当て、以下について考えることを目的にしています。

・ こころの健康、メンタルヘルスって何か?
・ 誰でもこころの不調が生じる可能性があること
・ こころの不調の兆候は何か?

関連イベントについてご紹介

世界メンタルヘルスデーに合わせて、さまざまなイベント・プロジェクトが開催されます。
ここでは2つご紹介をいたします。

● オンラインセミナーの開催

本医療政策機構は、10月10日の「世界メンタルヘルスデー」の一環として、10代と20代のメンタルヘルスに焦点を当てたオンラインセミナーを、株式会社ベータトリップとルンドベック・ジャパン株式会社と共催で10月4日(水)に開催します。

このセミナーでは、10代と20代のメンタルヘルスに関する重要なトピックに焦点を当て、社会的な偏見やスティグマを減らすための教育の役割から、ストレスの管理方法、早期のケアについての実用的な情報までを提供します。
メンタルヘルスと教育の専門家が解説し、若者のメンタルヘルスに関心を持つ人々、専門家、当事者、保護者など、幅広い参加者がセミナーに参加できます。

● トークイベントの実施

今年は、厚生労働省と株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの共催によるトークイベントが開催されます。
このイベントでは、エンタテインメント分野で成功を収めた著名人たちが登壇し、主に10代後半から20代前半の皆さんに向けてメンタルヘルスについてのトークを行います。

登壇者には、氣志團の綾小路翔さん、俳優の星乃夢奈さん、そして医師の田中裕記先生が参加します。
また、司会はフリーアナウンサーの内田恭子さんが務めます。

若年層のメンタルヘルスについて

警察庁と厚生労働省の発表「令和4年中における自殺の状況」によると、2022年における小中高生の自殺者数は500人を超えており、これは1980年以降の統計で最も多い数と報告されました。
この増加の主な原因は「健康問題」であり、これらの健康問題は精神疾患だけでなく、自殺に至る過程で心身の不調が関与しているとされています。
また、新型コロナウイルス感染拡大期において、人々の社会的なつながりが変化。孤独や孤立が深刻な社会問題となり、若年層のメンタルヘルス対策が非常に重要な社会課題となっています。

この背景から、文部科学省によって2022年度より高等学校学習指導要領が改訂され、高校の保健体育科目に精神疾患の予防と回復に関する内容が追加されました。
これにより、約40年ぶりに学校で精神疾患について学ぶ機会が提供され、予防と早期発見が促進されることになりました。

近年、メンタルヘルスの重要性は叫ばれてきましたが、改めて10月10日という国際記念日に考えてみましょう。
今回ご紹介した以外にも「世界メンタルヘルスデー」に合わせた関連イベントが行われると思いますので、参加をぜひご検討ください!

<参考>
・ 日本医療政策機構「【申込受付中】世界メンタルヘルスデー2023オンラインセミナー『10代、20代のメンタルヘルス~みんなで考えよう若者たちのこころの健康を支えるヒント~』(2023年10月4日)」
・ 厚生労働省「世界メンタルヘルスデーJAPAN2023」
・ 警察庁「令和4年中における自殺の状況」
・ 文部科学省「【保健体育編 体育編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 (PDF)」

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