五穀豊穣願いみこしで練り歩く 真庭・社地区で秋の例大祭

みこしを担いで練り歩く留学生や氏子ら

 格式高い神社「式内社」が8社集中する真庭市社地区で9日、秋の例大祭が営まれた。氏子と県南の大学生・留学生ら総勢約100人が集い、五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全の祈りを込め、山あいの集落をみこしで練り歩いた。

 長田、兎上(おのかみ)、壱粟(いちあわ)、大笹、久刀(くと)の5社が祭られている二宮(ふたみや)神社、横見神社、佐波良神社・形部(かたべ)神社(合祀(ごうし))の順に祭礼。横見と形部の2基のみこしに御神体が移され、担ぎ手の学生たちが「ワッショイ、ワッショイ」と約5キロを巡った。子どもみこしを担いだ幼児児童も元気に歩いた。

 一行は、中心部にある神集場(かんなつば)に集結し、8枚のツバキの葉に赤飯を供えて祭神に感謝した。

 学生は中山間地域の集落を支援する県事業の一環で、米国、カナダ、中国など海外6カ国・地域を含む約20人が参加。岡山大大学院へ交換留学中の林治辰さん(26)=台湾出身=は「神社など日本の古くからの文化に関心があったので、大変貴重な体験になった」と満足そうだった。

 総代長を務めた社地域振興協議会の〓口基廣会長は「若い方を中心に過去最大規模で開催でき、社が明るく活気づいた」と話した。(〓は木ヘンに通)

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