台風で停電した施設での委託業務中に死亡した男性…遺族に静岡市が賠償金約3300万円支払いへ

2022年の台風15号により、停電した排水処理施設で70代の男性が死亡した事故をめぐり、管理を委託していた静岡市は、遺族側に約3300万円の賠償金を支払うと発表しました。

(静岡市 難波市長)

「ご遺族の皆様に対して心からお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

この事故は、2022年9月、静岡市葵区平野の排水処理施設で、市に管理を委託されていた71歳の男性が水に浮かんでいる状態で見つかり、その後、死亡したものです。当時、この施設は、台風15号の影響で停電し、非常用エンジンポンプが運転していたため、市は、運転を継続させるため、男性に燃料の補充を依頼したということです。

男性の死因は一酸化炭素中毒で、非常用エンジンポンプのマフラーが腐食により穴があいていて、穴から漏れ出た一酸化炭素が施設内に充満したことが原因だということです。市は施設管理に不備があったとして、遺族に約3300万円の賠償金を支払うと説明しました。

(静岡市 難波市長)

「損害賠償の額を決定する議案を市議会に上程すること、ご遺族に同意していただいたため、本日発表することになった」

事故を受け、静岡市は市内11施設を点検したところ、5施設のマフラーに腐食による穴が確認されたため、穴を塞ぐ応急処置を行い、順次機器を更新しているということです。

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