【台北共同】台湾の蔡英文総統は10日、「中華民国建国112年」を記念する双十節(建国記念日)祝賀式典で演説した。中台関係を巡り「一方的に現状を変更してはならない」と主張し、台湾周辺での軍事活動を活発化させ、統一圧力を強める中国の習近平指導部に「現状維持」の重要性を訴えた。
来年1月の総統選を経て5月に退任する蔡氏にとって最後の双十節の演説。蔡氏は「民主的な対話」や「現状維持」などを条件に「平和的共存の道」を発展させていきたいとも述べ、中国に対話を呼びかけた。また台湾の主権と人々の民主的な生活様式を守ることが総統の責務だと強調した。