ナポリ、ガルシア監督のマネジメント能力欠如を当初から想定? 早期解任も可能な契約とは

[写真:Getty Images]

ナポリはルディ・ガルシア監督(59)を就任当初からさほど信頼していなかったようだ。

今シーズンからナポリを率いるガルシア監督。セリエA連覇のみならずチャンピオンズリーグ(CL)での躍進も期待されるなか、現在は公式戦2連敗中で、勝利してもゲーム内容の乏しい日々が続く。また、一部主力選手との微妙な距離感も隠せない。

ルチアーノ・スパレッティ監督が指揮して抜群の完成度と一体感を誇った昨季と比較することは酷かもしれない。しかし、ガルシア監督は2010-11シーズンにリールを57年ぶりのリーグ・アン制覇へと導いた以外に大きな実績がなく、さらに多くのクラブで選手と対立してきた過去がある。

そのため、ナポリの監督に就任した際も疑問の声は少なくなかったわけだが、イタリア『カルチョメルカート』によると、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長はガルシア監督のチームマネジメント能力の欠如に失望しているという。

ガルシア監督の総年俸は390万ユーロ(約6億1000万円)と、人件費に制限を設けるナポリでは異例の高待遇。ただし、契約書作成の達人と言われるデ・ラウレンティス会長はあらかじめこのような状況に備えていたようだ。

イタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』によると、ガルシア監督とは2025年6月までの2年契約を結んでいるものの、解任を決定した場合は年俸から税金諸々を差し引いた300万ユーロ(約4億7000万円)を保証するだけでよく、追加費用は一切かからないとのことだ。

前もって逃げ道を作られ、クラブが後任さえ見つければ、すぐにでも解任されてしまう立場のガルシア監督。逆風を乗り越え、雰囲気の良くないイタリア王者を建て直せるだろうか。

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