米半導体材料会社に出資 デンソー、EV向け強化

 デンソーは10日、半導体材料の開発などを手がける米コヒレント子会社の「シリコンカーバイド」に約745億円を出資し、株式の12.5%を取得すると発表した。シリコンカーバイドが製造する炭化ケイ素(SiC)ウエハーと呼ばれる半導体の基板を安定的に調達し、電気自動車(EV)向け半導体事業を強化する。

 SiCは従来のシリコンに比べて高温や高電圧などに強いことから電力損失を抑えられ、EVの航続距離向上に役立つという。

 デンソーの林新之助社長は「自動車の電動化が加速していく中、半導体は競争力の鍵を握る極めて重要な部品の一つだ」とコメントした。

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