吉岡里帆&永山瑛太の注目作「時をかけるな、恋人たち」が今夜開幕!「もしかしたら300年後に名作となっているかも」

フジテレビ系で本日10月10日にスタートする、火ドラ★イレブン「時をかけるな、恋人たち」(火曜午後11:00=関西テレビ制作)の初回当日合同取材会が開催され、主演の吉岡里帆と、共演の永山瑛太が出席。吉岡と永山は漫才コンビのような関係で撮影が進んでいったことや、永山が吉岡を大絶賛し、座長として信頼していたことなど、さまざまな撮影秘話が明かされた。

「時をかけるな、恋人たち」は、タイムトラベルと恋を掛け合わせた“今”を大切にしたくなる新感覚のSFラブコメディー。劇団「ヨーロッパ企画」の主宰・上田誠氏が脚本を担当する“タイムパトロールのお仕事もの”ד時空を超えたラブストーリー”のオリジナル作品だ。吉岡が、令和の時代に広告代理店でアートディレクターとして働く常盤廻を、永山は未来からやって来たタイムパトロール隊員・井浦翔を演る。2人は特命を受けて、一緒に違法なタイムトラベラーを取り締まることになるのだが、実は、かつて時をかけて恋に落ちた恋人同士だった2人による、時を超えたロミオとジュリエットばりの禁断の物語が幕を開ける。

本日が初回放送日ということで、吉岡は「第1話はテンポがよくて、30分があっという間でした。上田さんの脚本に、最終話まで通して張り巡らされている伏線にワクワク感が高まります。恋をした時のエネルギーや、毎日生きていけるエネルギーが湧いてくるような、パワーを感じられるドラマにしたいと思って演じていました」と述べ、永山は“未来人”を演じることもあり「俳優をやってきた中で、一番難しかった役です。つじつま合わせをしなくてはいけないことが、人間にとってどれだけ窮屈であるか、人の気持ちを動かすことがどれだけ難しいことなのか、演じている時にあらためて考えました」と振り返った。加えて「超難解な脚本で、自分が本当に理解しているのかさえ分からないかった」とも明かしつつ、「でも、一貫して吉岡里帆さんを信じることを貫き通して、翔を演じました」とコメントした。

撮影中、永山は「俺、ここにいていいのかな」と感じたそうだが、「その違和感というのは、未来人を演じているからなんだなと思ったんです。途中から、この違和感はどこから生まれているのかと感じて、脳がバグッている感じが、第1話からちゃんと切り取られていました」と、未経験の役柄を演じる苦労についても語った。

劇中では、廻のことが大好きだという翔の気持ちがダダ漏れ。そんな翔を演じる永山に、廻を好きな気持ちを表現する上で大事にしたことが質問されると「無意識でした」と回答し、吉岡の魅力について語り始めた。

「吉岡さんってすごく人間的で、レベルが違うんです。現場で一緒にいると、お芝居よりも人を大事にしているというか、芝居はしっかりやられているんですが、吉岡さんは『人としてどうあるか』ということに重きを置いている。こんなに人格者の女優さんはいらっしゃらない。緊張して余計な思考が働いている時も、吉岡さんが全部和ませてくれて、柔軟性と包容力と、優しくて柔らかい思いがあるから、現場に来た人はみんな、吉岡さんに癒やされました。主演が吉岡さんだったから、僕はこの現場をクリアできた」と感謝している様子。そんな、永山の熱いメッセージを聞いた吉岡は、恐縮しきりだった。

上田氏の脚本が今までにないおかしさが詰まっている上に、出演者によるアドリブも多く、笑いが絶えなかったことも明かされ、たくさんある面白エピソードの中から、吉岡は「こんなに笑いをこらえるのが大変な現場って、そうそうないなってくらいおかしくて、何やってるんだろう?って。最終話に近いのですが、切なくてシリアスなシーンで、翔の元から立ち去る時に、瑛太さんをボンッて押したら、瑛太さんがズズズッて跳ねて飛んでいっちゃったんですよ。おかしくて吹き出しちゃいました」と言いながら、永山がその時にやった動きを再現して見せた。すると永山は「あれカットされちゃうよ。俺の芝居、ほぼカットされているから」と苦笑。そして、「吉岡さんが笑ったら俺もうれしくなっちゃって笑う。余計なことをしてるんですけど、でも未来人だからいいんですよ!」と、ここでも未来人の設定をアピールしていた。

最後に、「時をかけるな、恋人たち」がほかのドラマと違うポイントを聞かれると、「吉岡里帆と永山瑛太の代表作になります。役者人生の中で一番の作品。私たちはアートをやっているので、順位でも勝敗でもないけれど、今の時代にどう爪痕を残すか、その中でも2人の爪痕はすごかった!」と険しい顔をして答える永山に、会場から笑いが起こった。続けて吉岡も「真面目な話をすると…」と前置きをしつつ、「1クール30本くらいのドラマがある中で、差別化を計らなくちゃいけないのですが、このドラマは『ここが突出している』じゃなくて、全部違います! 見たことがない作品なので、今クールのドラマで競うのではなくて、これまでの歴代のドラマと競ってもすごいドラマです」と自身たっぷりに答えた。

さらに「もしかしたら『何なんだ、これは!?』と思われるかもしれないけれど、その時は、時代が合わなかったということで! もしかしたら300年後に名作となっているかも」と吉岡が笑うと、永山が「視聴者の方々がちゃんと反応してくれたら、続編もありだなと思いました」と、早くも続編への意欲を見せる。すると「ザ・ムービーをやりたい!」とアピールする吉岡に、永山は「いや、舞台でしょ(笑)」と言い返し、吉岡から「ずっと舞台をやりたいって言ってますよね?」とツッコまれていた。

吉岡自身が「漫才コンビみたい」と例えたように、会見中も2人のボケとツッコミが垣間見れる、ゆるくてほのぼのした時間は、こうしてお開きとなった。

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