<レスリング>【2023年世界選手権・レビュー(1)】男子フリースタイル57kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2023年9月16~24日、セルビア・ベオグラード)


【男子フリースタイル57kg級】
Micic, Stevan(ステバン・ミチッチ=セルビア、元米国)

 1996年4月4日生まれ、27歳。米国アリゾナ州でセルビア人の父と米国人の母との間に生まれる。インディアナ州の高校時代に州選手権で3度優勝。ミシガン大ヘ進み、2018年に全米学生(NCAA)選手権2位。高校・大学で行われているカレッジスタイルと並行してフリースタイルでも闘い、2015年世界ジュニア(現U20)選手権55kg級3位など国際舞台でも活躍。

 2018年から父の母国のセルビア国籍で活動。2019年世界選手権57kg級5位でオリンピック出場枠を獲得。東京オリンピックは第1シードで出場したが、初戦で高橋侑希に敗れて14位。

 2022年世界選手権で銅メダルを獲得。2023年は欧州選手権65kg級で7位だったあと、7月の「スペイン・グランプリ」61kg級で優勝。世界選手権は、準々決勝で2018・19年世界王者&東京オリンピック王者のザウール・ウグエフ(AIN=中立)、準決勝で前年世界王者のゼリムハン・アバカロフ(アルバニア)、決勝で前年61kg級世界王者の樋口黎(日本)を連破。セルビアの男子フリースタイル史上初めて世界一に輝いた。


 ■ステバン・ミチッチの話「セルビアは私の血の一部です。この金メダルを国民に捧げることができたのは、とてもうれしいことです。セルビアのフリースタイルで初の世界一に輝けたことは、非常に大きな意味があります。観客の大歓声は聞こえていました。(決勝の相手の)樋口選手は、その声援と格闘することは大変だったと思います」


《1回戦~決勝の成績》トーナメント表
決 勝  ○[7-4]樋口黎(日本)
準決勝  ○[6-2]Abakarov, Zelimkhan(アルバニア)
準々決勝 ○[9-7]Uguev, Zavur(AIN=ロシア)
3回戦  ○[7-2]Abdullaev, Gulomyon(ウズベキスタン)
2回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、2:13=11-0]Kim, Guk Hyeon(韓国)
1回戦   BYE


【表彰式】

[2]樋口黎(日本)
[3]Abakarov, Zelimkhan(アルバニア)
[3]Harutyunyan, Arsen(アルメニア)
[5]★Uguev, Zavur(AIN=ロシア)
[5]Kartbay, Meirambek(カザフスタン)

※オリンピック出場枠は1~3位と、★印の5位選手が獲得

© 公益財団法人日本レスリング協会