英最大野党、政権交代誓う 党首「英国を立て直す」

英労働党の党大会で演説するスターマー党首=10日、英中部リバプール(共同)

 【リバプール共同】英下院の最大野党、労働党の党大会で10日、キア・スターマー党首が「労働党が英国を立て直し、国民の将来を取り戻す」と強調、2025年1月までに実施される次期総選挙に向けた決意を表明した。党の支持率が与党保守党の倍近くとなる中、政権交代をにらみ経済成長などへの実行力をアピールした。

 スターマー氏は保守党批判を展開した。演説開始前、男が壇上に乱入し銀粉を振りかけるトラブルもあったが、上着を脱いで熱弁を振るった。会場を埋め尽くした支援者らが何度も立ち上がり、歓声と拍手を送った。

 調査会社ユーガブが10月4~5日に実施した世論調査では、次期総選挙で45%が労働党、24%が保守党に投票すると回答した。物価上昇による生活の危機に歯止めをかけられず、党内の不和が目立つ保守党の支持者も取り込んでいる。

 大会は8日に英中部リバプールで開幕。9日は、政権交代すれば財務相有力候補となるレイチェル・リーブス議員が「保守党の失政で壊された経済の安定を復活させる」と訴えた。

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