茨城県阿見町の国道交差点で5月に起きたひき逃げ事件で、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた同町南平台、同町子ども家庭課主事、豊嶋柊人被告(23)の判決公判が10日、水戸地裁土浦支部で開かれ、福田恵美子裁判官は懲役2年10月、執行猶予4年(求刑2年10月)を言い渡した。
判決理由で福田裁判官は、豊嶋被告が、家族らとの口論をきっかけに自殺を考え、他人に危険が及ぶことを意に介せず、信号機を無視して交差点に進入したとして「あまりに危険かつ無謀」と指摘。一方、賠償の見込みがあり、豊嶋被告が反省や謝罪の言葉を述べていることなどから、執行猶予相当とした。
判決によると、豊嶋被告は5月13日、乗用車を運転中、同町追原の国道125号交差点に赤信号で侵入し、神栖市、会社員、男性=当時(37)=の乗用車と衝突。男性と同乗の妻=当時(31)=に胸の骨を折るなどのけがを負わせ、そのまま逃走した。