室井滋さん、ウェルビーイングテーマに絵本制作 児童向け物語に

ウェルビーイングをテーマにした絵本制作について発表する室井さん(右)と新田知事=県庁

 富山県は10日、高志の国文学館長で、県出身のエッセイスト・絵本作家、室井滋さんがウェルビーイング(幸福度)をテーマにした絵本を制作すると発表した。新田知事と室井さんが県庁で記者会見し、発表した。

 知事は2020年秋の就任以降、県民のウェルビーイング向上を県政の最重要施策に掲げ、浸透を図っている。県の取り組みに賛同した室井さんが絵本の制作を手がけることになった。

 絵本の主な対象は小学校低学年。室井さんが23年度にストーリーを考案し、24年度中の発行を予定する。知事は「子どもを起点に家族や友達にウェルビーイングの輪を広げ、高め合う環境をつくりたい」と語り、図書館への寄贈など、子どもが絵本を手に取れる方法を今後考えるとした。

 室井さんは、友人と訪れた飲食店で大吉のおみくじを引いたエピソードを紹介。「絵本を手にした人が、大吉を引いたような気持ちになってくれるものを作れたらいい」と意欲を語った。

ウェルビーイングをテーマにした絵本の制作について意欲を語る室井さん

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