極寒の水の中で演技 ツルハシ1本でしがみつくシーンも本人 「SISU/シス 不死身の男」メイキング映像

2023年10月27日より劇場公開される、フィンランドの伝説の兵士がナチス戦車隊をたったひとりで血祭りにあげてゆくバイオレンスアクション映画「SISU/シス 不死身の男」から、撮影の舞台裏に迫るメイキング映像が公開された。

撮影が行われたのは、晩秋のフィンランド・ラップランド地方。西部劇のような荒野を求めていた監督の理想にぴったりの美しい風景が広がる。しかしここはフィンランド最北の地。北極海からの冷たい強風が吹き荒れ、地雷や機関銃で爆煙を上げても、あっという間に消えてしまう。兵士役のヘルメットさえ吹き飛ぶ烈風のなか、スキー用のゴーグルをつけ、防寒具に身を包み、寒さ対策万全のスタッフに対し、俳優たちはボロボロの軍服のみで、ナチ役のひとりは常に上半身裸。さらに、雪さえも舞う極寒のなか、主演のヨルマ・トンミラが水の中へ飛び込む演技を撮影した。

体力的に不安もあったというヨルマだが、脚本を読み、フィジカルを鍛えるトレーニングを開始。そしてクライマックスではツルハシ1本で飛行機にしがみつき、せまい機内での肉弾戦はスタントなしの体当たり演技を披露。製作陣は古い機体をスタジオに吊るし、実際にヨルマは不安定なその機体にぶら下がって演技をした。せまい機体での攻防戦では実際に敵役の俳優、アクセル・ヘニーが足を滑らせ、爆弾を投下する穴に落ちてケガをするというアクシデントもあったという。

「SISU/シス 不死身の男」は、伝説の兵士がナチス戦車隊をたったひとりで血祭りにあげてゆくバイオレンスアクション映画。第二次世界大戦末期の1944年、ソ連に侵攻され、ナチス・ドイツに国土を焼き尽くされたフィンランド。凍てつく荒野を旅する老兵アアタミ・コルピは、愛犬ウッコを連れて掘り当てた金塊を運ぶ途中で、ブルーノ・ヘルドルフ中尉率いるナチスの戦車隊に遭遇し、金塊も命も狙われるハメに陥る。アアタミが手にしているのは”ツルハシ1本”と”折れない心=SISU”だけ。それでもアアタミは、戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊相手に立ち向かう。

脚本、監督を務めるのは、「レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース」「ビッグゲーム 大統領と少年ハンター」でも、大自然を舞台にしたアクションアドベンチャーを描いてきたヤルマリ・ヘランダー。タイトルのSISU(シス)とは、正確には翻訳不能なフィンランドの言葉で、すべての希望が失われたときに現れるという不屈の精神を意味する。

【作品情報】
SISU/シス 不死身の男
2023年10月27日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか 全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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