中国、来週に「一帯一路」会議 経済圏提唱10年、影響拡大狙う

「一帯一路」国際会議のテーマを映し出す北京市内の大型画面=11日(共同)

 【北京共同】中国外務省は11日、巨大経済圏構想「一帯一路」の国際会議を17、18両日に北京で開くと発表した。今年は習近平国家主席の構想提唱から10年の節目に当たる。中国は世界各地でインフラ建設を進めた実績を会議で誇示し、国際的影響力の拡大を狙う。ただ一帯一路は参加国が中国への債務返済に苦しむ問題が深刻化。先進7カ国(G7)で唯一参加するイタリアが離脱を検討し、転機を迎えている。

 国際会議には130カ国以上の代表団が参加予定。ロシアのプーチン大統領も会議に合わせて訪中すると表明している。日本は一帯一路に参加しておらず、政府は代表団を派遣しないが、孫崎享・元外務省国際情報局長ら有識者が出席する。

 中国外務省の発表によると、習氏は国際会議の開幕式で基調講演をする。習氏は参加国代表団の歓迎レセプションを催すほか、2国間会談も実施する。

 一帯一路を巡っては、中国による過剰融資で低所得国が債務危機に陥る「債務のわな」が問題となり、米欧から非難を受けた。

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