「スーパー台風」となった台風15号 温帯低気圧に
気象庁は14日午後9時、台風15号が日本のはるか東の海上で温帯低気圧になったと発表しました。
温帯低気圧になったといっても低気圧の構造が台風・熱帯低気圧のような海からの水蒸気がエネルギー源だったのが、寒気と暖気が交ざりあおうとして発達する形に変わっただけで勢力が弱まったわけではありません。
温帯低気圧になっても中心気圧は950hPaと非常に強い勢力となっています。
台風15号は12日に発達のピークを迎えていました。一時、中心気圧は900hPa、中心付近の最大風速60m/s、最大瞬間風速85m/sと「スーパー台風」クラスの猛烈な勢力となりました。
台風15号が発生したのは10月7日午後3時。トラック諸島の近海で熱帯低気圧から台風になりました。5日間で中心気圧は100hPa下がりました。動画を見ると発達する様子がよくわかります。
気象衛星ひまわりが捉えた変化の様子を見ると中心付近にはハッキリとした台風の目が見えていてそのまわりにはビッシリと厚い雲があります。きれいに渦を巻いているのもわかります。
アメリカ軍の観測基準でも「スーパー台風」に
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍合同台風警報センター(JTWC)も台風15号について、発達のピーク時には「スーパー台風」として警戒を呼びかけていました。12日午後3時の発表では、12日午後3時で中心付近の最大風速は155ノット、瞬間的には190ノットとしていました。
JTWCでは「スーパー台風」の基準を最大風速130ノット以上としています。130ノットは時速に換算するとおよそ時速240kmです。
ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)