全国14カ所に野菜農場を展開、(有)ワールドファーム[茨城]が破産

(有)ワールドファーム(つくば市)は10月10日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には柴田祐之弁護士(TF法律事務所、千代田区平河町2-7-5)が選任された。
負債総額は32億2514万円(2022年6月期決算時点)。

農産物の生産・加工業者。北は秋田、南は熊本の全国14カ所に露地野菜の農場(合弁会社、委託生産を含む)を展開し、国産野菜の栽培から冷凍加工野菜の生産・加工、販売までの一貫体制を構築していた。このほか、農業事業に関する支援およびコンサルティングや、行政との連携も進め、農地バンク等を活用した耕作放棄地の解消や新規就農者の育成、圃場への加工工場の併設など、新たな試みを打ち出して業容を拡大し、2019年6月期には売上高16億7443万円をあげていた。

しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う外出自粛や飲食店への休業要請、全国規模で実施された休校措置などにより、業務用カット加工野菜の販売が急激に減少し、2022年6月期の売上高は7億7938万円にまで落ち込んでいた。
この間、3期連続での多額の赤字計上により大幅な債務超過が続いていたが、ここにきて資金繰りも限界に達し、今回の措置となった。

なお、以下の関連2社も同時に破産開始決定を受けている。
・(有)つくば低温サービス(TSR企業コード:282004513、法人番号:6050002022916、同所、設立2003(平成15)年2月、資本金700万円)
・(株)ONLY JAPAN(TSR企業コード:282132635、法人番号:3050001017936、つくば市春日2-33-4、登記上:つくば市谷田部3395-1、設立2009(平成21)年6月、資本金3億1027万3590円)

※(有)ワールドファーム(TSR企業コード:282012621、法人番号:2050002023653、つくば市谷田部3395-1、設立2000(平成12)年1月、資本金5500万円)

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