日本出身の米警察官が一日署長に 家庭にとって働きやすい環境を

三重県警津署の一日署長に就任した、米国のロサンゼルス空港警察署に勤務する永田有理さん=11日午後、津市

 米国のロサンゼルス空港警察署に勤務する女性警察官の永田有理さん(42)=東京都出身=が11日、三重県警津署の一日署長に就任した。署の女性職員ら約25人が参加して座談会が開かれ、2児の母として育児と仕事を両立させてきた永田さんが「各家庭にとって働きやすい環境をつくることが大事だ」と思いを語った。

 永田さんは18歳で渡米し、大学在学中に妊娠が分かり結婚したが30歳で離婚。2児を育てるシングルマザーとなり、米国で働くことを決意した。

 飲食店や美容サロンでの勤務を経験したが、やりがいを見いだせず、自分の性格に合った職業は何かを考え、「誰かの役に立ちたい」との思いから警察官になることを決めた。

 米国籍を取得し、34歳で警察学校に入校。現在はロス空港警察署に勤務する。男性警察官と同様に銃弾を60~70発常備し、スタンガンも携帯。銃社会の米国では常に危険と隣り合わせの業務という。

 永田さんは「仕事と子育ての両立は絶対にできる」として、家庭にとっての働きやすさが大切だと強調した。

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