丸紅、空港業務のアルタイム監視システム開発のAssaiaへ出資

丸紅株式会社(以下、丸紅)は10月3日、Assaia Inc.(以下、Assaia)への出資契約を9月14日に締結したと発表。この出資を通じて、Assaiaが開発したシステム「ApronAI」の独占販売権の範囲を東南アジアにも拡大するという。

「ApronAI」は、空港制限区域内の航空機駐機場(以下、スポット)におけるグランドハンドリング業務をリアルタイムで監視するシステムだ。スポットカメラより取得した画像をAIで分析し、航空機や搭乗橋の動作、貨物・手荷物の搭降載状況、給油・離陸前の点検作業などのグランドハンドリング業務の進捗や遅延率をリアルタイムで可視化するというものだ。丸紅は、ApronAIの独占販売権を2019年より日本向けに取得している。

グランドハンドリング業務は、各スポットで複数の関係者により同時に進行し、情報は航空会社、グランドハンドリング会社、空港会社、航空局、航空管制等で個別に管理されている。また、作業情報は、目視や無線等を介し、アナログな手作業で管理されており、人手不足と効率的な情報共有が課題となっている。ApronAIの導入により、業務状況を関係者間でリアルタイムにデジタルで共有することが可能となり、グランドハンドリング業務の最適化や、省人化、品質向上等が期待される。

丸紅は、今回の出資を通じて、東南アジアにおける空港ビジネスに進出する。ほかにも、Assaiaの持つ技術と、丸紅が出資するグランドハンドリング事業会社のスイスポートジャパン株式会社や、空港内特殊車両の自動化を行うAiRO株式会社などで培った知見・ソリューションを掛け合わせる。これにより、空港ビジネスの効率化・DXを加速すると述べている。

可視化した空港全域の様子

(出典:丸紅 Webサイトより)

© 株式会社自動車新聞社